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[ACL]内容よりも結果、鹿島が鹿島らしく初戦を突破

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[2.23 ACL第1節 鹿島1-0長春亜泰 カシマ]

 鹿島アントラーズが手堅く初戦を白星で飾った。5バックの守備的布陣を敷いてきた長春亜泰(中国)を攻めあぐねたが、前半42分にセットプレーからMF中田浩二が先制点。相手が前に出てきた後半もなかなか決定機をつくれず、後半のシュートは0本だったが、1-0のまま逃げ切った。

 「ホッとしたかな、うれしいというより。最初だからね」。試合後のDF内田篤人は安堵の笑みを浮かべていた。2010年シーズンの公式戦初戦。W杯があるため、Jリーグ開幕よりも早い2月にACL初戦を戦うという異例のスケジュールだった。選手によってコンディションにばらつきもあり、新戦力を加えた連係面にも不安はあった。それでも、終わってみれば危なげなく勝ち点3を挙げた。

 「後半はバランスだけ考えた。中途半端にやらずに、ハッキリやれば勝てるかなと。鹿島らしい? まあ堅くね。勝てばいいし、そこらへんはみんなやり方も分かってるから」と内田は言う。内容は良くなくても、結果だけはしっかり残す。王者の王者たるゆえんを証明した試合だった。

 DF岩政大樹は「試合前からセットプレーで1点取って勝てればいいなと思っていた」と言った。まさに思い描いていた通りの展開。攻撃面の課題も想定内。「コンディションがまだまだな選手もいるし、連動性もまだ。ただ、あれだけ引かれると難しいし、いろんなものを差し引けばこんなものかな」と納得の表情だった。

 「面白い試合ではなかったかもしれないけど、鹿島らしい試合だったかなと。相手の出方も含めていろんなものに対応しながら90分を戦うというのは今日も発揮できた」。岩政はそう胸を張った。

 殊勲の中田も「ホームだったし、今年最初の試合で、どうしても勝ちたかった。結果が出てホッとしてます。今日結果が出たことで、ゼロックス、そしてJリーグ開幕につながる。いい形でやっていきたい」と話していた。大事なのは勝ち点3をつかむこと。最低限の目標であり、最上の結果を残した鹿島がまずは2010年も盤石のスタートを切った。

<写真>決勝点を挙げた鹿島MF中田
(取材・文 西山紘平)

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