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U-18J選抜vs高校選抜 試合後の記者会見要旨

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[2.27 フレンドリーマッチ U-18J選抜 1-1 日本高校選抜 国立]

 高校1、2年生で結成されたU-18Jリーグ選抜と第88回全国高校サッカー選手権の大会優秀選手から選抜された日本高校選抜が27日、東京・国立競技場でフレンドリーマッチを行った。試合は前半24分にU-18J選抜がDF松原健(大分)のゴールで先制したが、高校選抜は後半6分にFW山本大貴(ルーテル学院)が同点ゴールを決め、1-1で引き分けた。
以下、試合後の記者会見要旨


●倉又寿雄監督
「こういう機会を設けていただいた関係者にお礼を申し上げたい。多くのサポーターが足を運んでくれたことにも感謝したい。こういう機会は初めてで、光栄な試合を任せられて、いいゲームができたかなと自分自身では思っている。こういう機会を増やしてもらって、来年以降もこういう試合ができたらと思っている」

●MF夛田凌輔(C大阪U-18)
「テレビで見ていた選手権の選手たちと試合をすることになって、メンバーが発表されてからずっとワクワクしていた。楽しかったし、勝負は勝ちたかったけど、みんなで楽しくサッカーできたのでよかった。この経験を次に生かして、これからもがんばっていきたい」

●DF松原健(大分U-18)
「国立のピッチに立ってプレーするのが夢で、今日試合ができて楽しかった。ゴールは(高木)善朗からいいパスが来て、決めるだけだった。この経験をチームに持ち帰って、チームや個人のレベルアップにつなげていきたい」

―選手起用の狙いは?
●倉又監督
「昨日集合して、今日の10時40分キックオフという状況で何ができるかを考えたときに、自分がチームでやっているサッカーをやろうと。選手にはひとつだけやってほしいと話した。攻守の切り替え、特にボールを奪われたときの切り替えはやってほしいと。前線は杉本くんを中心に、キープして攻撃というのをやったつもりだけど、結果的に引き分けで終わった」

―相手にはU-17日本代表のチームメイトもいたが?
●夛田
「一緒に代表で活動していて、選手の良さも知っていたけど、今回は敵同士なので、何も考えずに戦いました」

●松原
「一緒に活動していた選手もいて、今まで以上にうまかった。何本かやられたので、結構手ごわい相手でした」

―選手権を見てどう思っていたか?ユースと高校で戦ってみて違いは感じた?
●夛田
「テレビで高校選手権を見ていて、1人1人のレベルも高いし、みんながしっかりチームのやろうとしていることを徹底してやっているなと思っていた。テレビで見ている選手たちと一緒にできて楽しかった。違いは…、難しいっす」

●松原
「ユースと高校というのはそんなに変わらないと思うけど、相手の方が体が大きかったり、スピードがあったり。宮市くんとかスピードのある選手もいたので、すごいうまかった」

―高校選抜の印象は?
●倉又監督
「練習を1回しかしてないチームでありながら、あれだけボールをつなぐし、スピードのあるFWもいる中で攻撃してくる。脅威を感じたが、うちのDFもしっかり対応できて、いい勝負ができたと思う」

―高校年代の育成で大事なことは?
●倉又監督
「今日で言うと、高校年代でユースに上がれなかった選手もいる中で、ユースに負けたくないという意地もあっただろうし、ユースの選手も高校に負けたくないと。そういう意地と意地のぶつかり合いがピッチの中で生まれることで切磋琢磨して行ける。こういう機会をもらって、もっともっとこういうゲームを増やすことが日本サッカーのためになるのではないかと思う」


<日本高校選抜>
●大浦恭敬監督
「国立でプレーできる貴重な経験させていただき、子供らも感激している。試合内容については、昨日集合して練習を2時間やっただけのぶっつけ本番で、前半は硬くなって、いいパフォーマンスをできなかったが、後半はやろうとしていることが出せた。最後のシュート、決定力のところの課題も分かってよかったと思う」

●MF碓井鉄平(山梨学院)
「昨日全員が集まったばっかで、ミーティングでやるべきことを話し合ったけど、前半はうまくできずに、後半は修正して、相手がバテてきたのもあるけど、やろうとしていることが少しはできたかなと思う」

●MF柴崎岳(青森山田)
「内容はともかくとして、同じ年代のユースの選手とできて楽しかった。そういう選手としのぎを削ることができて、結果的には引き分けだったけど、ものすごく楽しかった」

―高校とユースの違いは?
●大浦監督
「Jの選手は細かいところ、ボールを止めたり蹴ったりというのは全体的にうまい。うちにもうまい選手はいるが、ベンチ入りしているトータルなメンバーでは向こうの方が上だと思う。高校に関しては、今日の前半はなかったが、後半は球際の厳しさとか高校のハートの部分が少し出てたかなと。違いはその2点だと思う」

●碓井
「監督と同じで、ユースの選手は技術がしっかりしているなと思った。自分たちの持ち味は球際、泥くささだと思うので、前半は出せなかったけど、後半は少し出せたかなと思う」

●柴崎
「どちらにも利点があって、Jユースは技術や足元のうまさ。高校は運動量、闘争心、メンタル面で強いものを持っている。両方がマッチしているのが理想のサッカースタイル、求めているものだし、どちらもいいところを吸収していければいいと思う」

―ユースに上がらずに高校を選んで選手権も優勝した。あらためて高校3年間を振り返ると?
●碓井
「ユースじゃなくて、山梨学院を選んで、最初は寮とか戸惑いもあったけど、だんだん慣れていって、最後にサッカーで大きな結果を残せた。自分はユースではなくて、高校サッカーに入ってよかったと思っている」

―鹿島のサポーターからコールが起こっていたが?
●柴崎
「最初はすごく恥ずかしい感じだったけど、やっぱり応援されているということで、ものすごく期待されているんだな。その期待が柴崎というコールになっていたと思うけど、その期待に応えるためにも、この1年間しっかりやっていきたい」

―高校年代で教えるべきこと。ユースに足りないところは?
●大浦監督
「高校選抜の監督をしていて、ボールを止める蹴るという技術、判断のスピードは上げてほしいなと。Jリーグ選抜に足りないことを言っていいのか…。僕が感じたのは、まずゴールを目指してない。横につなぐことが多い。サッカーは点を取るスポーツ。横パスはあくまでゴールやスルーパスの準備であって、そういう面でゴールに向かっていないかなと」

(取材・文 西山紘平)

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