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[ACL]川崎F、20本超のシュートも実らず3敗目・・・

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[3.31 ACL GL第4節 メルボルン・ビクトリー 1-0 川崎F メルボルン]

 AFCチャンピオンズリーグは31日、各地でグループリーグ第4節第2日を行った。グループE3位の川崎フロンターレはアウェーで同組最下位のメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦。後半14分にPKで先制された川崎Fは、20本を超える数のシュートを放ちながらもゴールに結びつけることができず、0-1で敗れた。これで1勝3敗となった川崎Fは次節、ホームで城南一和(韓国)と対戦する。

 MF中村憲剛とFWジュニーニョが負傷欠場中で、前節レッドカードを受けたFW鄭大世が出場停止と、これまで以上に苦しい布陣となった川崎Fは左FWに19歳の登里享平を抜擢し、黒津勝、レナチーニョと並べた3トップの4-3-3システムで試合に臨んだ。中盤は稲本潤一をアンカーに配置し、右前方に田坂祐介、左に谷口博之。4バックは右から森勇介、井川祐輔、伊藤宏樹、小宮山尊信でGKは負傷の心配された川島永嗣が先発した。

 前回の対戦(第3節)でメルボルンに4-0で快勝した川崎Fだが、メルボルンは主将のDFケビン・マスカットが先発復帰。最終ラインの中央に入ったマスカットが厳しいチェックでピンチをかき消すなど、川崎Fにとって険しい砦となった。
 開始10分間はシュートにまで持ち込めなかった川崎F。だが10分に右クロスを黒津が足先で合わせると、19分にはPAでマークを外した登里の左足シュートがゴールをかすめるなど徐々に流れをつかんでいく。

 そして20分を過ぎると稲本が思い切ったミドルシュートに加えて中央突破を図ったほか、快足3トップがDFラインの後方を突くなど、川崎Fは完全に自分たちのペースで攻め続けた。27分にはレナチーニョが、32分には黒津が右サイドを突破。長い距離をドリブルで駆け抜けて決定的なシュートを放っていった。
 さらに32分にはショートコーナーからのクロスを黒津が決定的なヘディングシュート。だがメルボルンは、再三のビッグセーブを見せていたGKミッチ・ランゲラクがビッグセーブでゴールの外へとかき出す。ロングボールから何とか得点機を伺うメルボルンに危ない場面もつくられたが、無失点に抑えた。ただ川崎Fは前半だけで10本以上のシュートを放ちながらも、1点が奪えないまま試合を折り返した。

 相手を大きく上回る数のシュートもゴールに結びつかない川崎Fは、後半もゴールが遠い。2分に右サイドを独力で破った森のクロスをレナチーニョが右足ダイレクトで合わせるが、シュートはマスカットを弾いてゴールの外へ。この後も黒津のシュートなどで相手ゴールを襲った川崎Fだったが、逆に13分、DFが一瞬の隙を突かれて裏を取られるとPAへ入り込んだFWロビー・クルーズをカバーに戻った小宮山が倒し、PKを献上。これをマスカットに右足で決められ、リードを許してしまった。

 川崎Fは17分に谷口に代えて新人MF楠神順平を投入。直後には楠神が獲得したFKを田坂が右足で狙い、21分にセンターサークルで相手DFをかわした登里がPAまでドリブルで持ち込み、決定的な左足シュートを放つ。だが、ともにゴールを捉えることができない。

 アウェー戦とはいえ、決勝トーナメント進出へ勝ち点3のほしい川崎は23分に登里に代え、MFヴィトール・ジュニオールをピッチに送り出した。直後には田坂の右足ミドルがクロスバーを叩く。この後も楠神やレナチーニョが再三PAまで攻め込むが、人数をかけて守るアデレードの壁を切り崩すことができない。PAで強引にシュートを放ってもDFや好守連発のGKランゲラクがストップ。攻撃陣が爆発しないまま迎えたロスタイム、ゴール前の混戦からこぼれ球に反応したレナチーニョがゴール至近距離から右足で押し込もうとするが、これもGKのファインセーブによって得点ならず。結局、24本(クラブ発表)のシュートも実らず、川崎Fはグループリーグ3敗目を喫した。
 
(文 吉田太郎)

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