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[ナ杯]勝てない山形、初先発・増田「自分がこんなにできないとは」

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[3.31 ナビスコ杯第1節 横浜FM1-0山形 ニッパ球]

 リーグ戦から先発5人を入れ替えたモンテディオ山形はセットプレー1本にやられ、今季公式戦5試合白星なし(2分3敗)となった。

 この日はGK植草裕樹、DF山田拓巳、DF園田拓也、MF下村東美、MF増田誓志の5人が今季公式戦初先発。大幅にメンバーが入れ替わった中での惜敗に小林伸二監督は「思った以上にやってくれた。精度は物足りなかったが、90分間よくやってくれた。結果が出ればもっといいけど、ある程度はやれた」と及第点を付けた。

 相手がMF中村俊輔やMF山瀬功治をベンチスタートに温存していたこともあるが、0-0の時間帯は決定的と呼べるピンチはなく、後半立ち上がりは逆にペースも握っていた。下村は「自分を含めてボールを失ったところがあったので、そこはしっかり直さないといけない。攻め急いだことで2次攻撃、3次攻撃ができなかった。もう少し厚みのある攻撃をしないと」と反省したが、「これで下を向く必要はない。守備が踏ん張れればよくなるし、そこまで悲観していない」と強調していた。

 守備から入るというスタイルの問題もあるのだろう。ボランチの下村とは対照的に攻撃的MFで先発した増田は「悔しいですね、正直。自分がこんなにできないのかと。自分に対してかなり苛立った」と表情は暗かった。「前半はチーム全体に守備の意識が高くて、低いところから動き出す感じで、前に行ってもサポートがなくて取られるというのが多かった。みんな失点ゼロでって言ってたので、あれでいいのかもしれないけど、もう少し自分のところでなんとかしたかったのに、全然ダメだった」とうなだれた。

 鹿島から期限付きで加入した今季、思うような結果を残せていない増田。チーム内で攻守の意思統一を取れていない状況に苦悩は深い。守備的なスタイルの中で増田の攻撃センスをどう生かしていくのか。先発にせよ、途中出場にせよ、山形がもう一段階上にいくためには、この難題をクリアする必要がある。

(取材・文 西山紘平)

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