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西部が会心のPKストップ、清水はいまだ流れの中で失点なし

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[4.3 J1第5節 横浜FM1-2清水 日産ス]

 清水エスパルスが守り勝った。前半5、42分という最高の時間帯にFW岡崎慎司が得点を重ね、2点のリードを奪う。後半は横浜FMの猛攻に遭い、後半だけで15本のシュートを打たれたが、GK西部洋平を中心に守備陣が粘り強く守り、反撃を1点に食い止めた。

 後半22分にはPKを与えたが、絶体絶命のピンチに西部が立ちはだかり、MF兵藤慎剛のゴール右を狙ったキックを見事にストップ。「開幕戦でPKを与えていて、そのとき動くのが早かった。今日はできるだけ我慢して対応できたのがよかった」と胸を張った。

 DFボスナーもゴール前で体を張り続けた。後半13分、DF中澤佑二のシュートに体を投げ出してブロックすると、後半ロスタイムにもMF山瀬功治のシュートをゴールライン上でクリア。オーストラリア代表のピム・ファーベク監督が視察する前での猛アピールに「自分では(アピールできたか)分からないので、彼に電話して聞いてみてください」とおどけた。

 後半37分に1点を返されたが、これもMF狩野健太のFKをMF清水範久が頭でそらしたボールをクリアしようとしたMF本田拓也のヘディングがゴール方向に飛んでくる不運な形だった。今季公式戦6試合を戦い、失点はわずかに2。しかもPKとセットプレーからで、流れの中ではまだ1失点も許していない。

 これで3勝2分の無敗を守り、暫定首位に浮上。それでも西部は「首位は意識してないし、選手の中でもそういう声はない。まだ始まったばかりだし、(W杯による)中断期間までは走りたい」と力を込めた。例年、出遅れることの多かった清水が“意外”なロケットスタート。岡崎が「勝つために何ができるかということをみんなが考えていたから、試合をコントロールはできなかったけど、勝ち切るところまでつながったと思う」と言うように、今までにない勝負強さが出てきた。

<写真>横浜FM・MF兵藤のPKを止める清水GK西部
(取材・文 西山紘平)

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