beacon

[C☆voice_2]流通経済大DF山村和也「他に負けない能力を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く新連載「College star voice」。第2回は今年1月のアジア杯予選イエメン戦で日本代表デビューを果たした流通経済大DF山村和也選手(3年=国見高)です。関係者から「10年に1度の逸材」と評価されるDFも本人にとっては大学に入ってからの活躍は想像していた以上のものということ。チームリーダーとしての立場も担う大学3年目シーズンへの意気込みとは。

―記者会見(関東大学リーグ開幕記者会見)にチームの代表として参加。今年はチームの顔という役割も?
「会見は緊張しましたね(笑)。コメントは咄嗟に考えました…。
 チームは去年、一昨年の4年生はJへいく人が多くて、今の3、4年生でこれまで比較的出場機会があったのは比嘉増田中里武藤さんと自分くらい。自分はチームでも代表でもいい経験をさせてもらっている。これを還元できればという思いはあります」

―大学3年目のシーズンを迎えるけど、これまでの2年間について振り返ると?
「元々は4年で出られればと思っていたので…。流大にはJFLチームもあるので2、3年の時にそこで経験を積めれば、と。1年から試合に出られるとは思ってもなかったし、ましては代表なんて…。正直、これまでは思い描いていた以上です」

―思い描いていた以上?
「はい。高校(国見)の時もU-18代表に選ばれてはいましたけど、周りのレベルについていけなかった。あとは練習試合で対戦した年上のJリーガーたちのレベルの高さを目の当たりにしていました。だから、すぐには試合にも出られないだろうなと。だからこれまでは順調というよりも、それ以上ですね」

―思い描いていたもの以上だとしても、現在は周囲の評価と自分の自信のある部分が重なるところもあるのでは?
「ポゼッションだったり、センターバックとしてのディフェンス面ではある程度できるようになったと思います。ただ代表に選ばれるほどじゃない。イエメン戦で試合に出させてもらったけど、思うようなプレーができなかったし。自分の実力は周りが思っているほどではないです。ただ流大に入って(1年の時から)JFLやレベルの高い中でやらせてもらったことでできるようになってきた面はあると思います。これをもっと伸ばしていきたい」

―その中で、今年取り組みたい、取り組んでいる課題は?
「身長が高いのでヘディングを武器としたいけど、まだ弱いなと。(両足でのジャンプが多い)踏み切りを改善できれば、もっとできる。他に負けない能力をつくりたいと思う」

―チームは4年生が抜けて大分メンバーが代わったが?
「昨年と比べると、シュートまで持ち込めなかったり、安定したゲームができていない。昨年から出ていたのはDFしかいないし、昨年のような攻撃力がないのは分かっているんで、一人ひとりが運動量を増やしてやらないといけない。今まで通り攻撃への意識は持っていますけど、自分たち(DF)が頑張っていかないといけないと思います」

―今年はロンドン五輪代表も本格的に始動すると思われるが?
「オリンピックでは最高の経験をできると思う。選ばれるように努力して自分のパフォーマンスを出せるように頑張る」

―今の時点で将来はどう考えている?好きなクラブとかあれば?
「好きなクラブはバルセロナです。国内で応援しているのはV・ファーレン(長崎)。地元なんで気になります。
 (将来については)Jには進みたい。ただ、いっても出れなかったら後悔する。だから大学での残り2年間は大事にしたいです。Jに通用するレベルまで持っていきたいです」

五輪代表候補として国際舞台での活躍も期待される山村選手。高いレベルを意識しているからこそ、課題が口をつく。自身が納得するレベルへ到達を目指して、練習・試合に励む。

(取材・文 吉田太郎)

▽過去の連載1.明治大MF山田大記
[大学サッカー]

TOP