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高校注目・柴崎岳インタビュー

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今年こそ頂点つかむ
J1鹿島内定の新3年生
柴崎岳
(青森・青森山田)


 今年1月、高校2年という異例の早さでJリーグ1部の鹿島アントラーズへの入団が内定した柴崎岳(青森・青森山田3年)=青森山田中出身。昨年度は高校選手権でチームの準優勝に貢献し、U-17W杯でも不動のボランチとして活躍した。高校年代で今、ひときわ輝く存在だが、「サッカーはチームスポーツ。個人でどう目立つかより、勝ったときが一番うれしい」という。高校3年になった今年、新チームの中心として有終の美を目指す。(川上純子、写真も)

「キックの質が高く、試合での視野の広さと判断力が抜群」。青森山田中から指導する黒田剛監督(39)は、柴崎をそう評価する。毎日、シュートやパスなどを、良いイメージでできるまでけり込む。練習後も、納得がいくまでグラウンドを離れないという。
 青森県野辺地町生まれ。2人の兄に続き、小学1年の冬にサッカーを始めた。中学入学時には「もっとレベルの高い環境で」と地元を離れ寮生活を始めた。プロになるという当時の夢は、今では将来への通過点となっている。「1年後には鹿島の即戦力として試合で活躍したい」と意気込み、その先に日本代表としてのW杯出場を目標にする。

練習では「完ぺき」を目指す
 目標に向かって走り続ける柴崎には、小学生時代から変わらぬ思いがある。「完ぺき」を目指して練習をすることだ。「練習中に成功したプレーは自信になるし、『おれはこれだけやったんだ』っていう実感があれば、大舞台でも実力を発揮することができる。だから日々の練習はすごく大事だと思っています」
 常にプレーのお手本も探している。「たとえ海外の知らないチームの試合でも、そこにいい選手がいて、いいプレーをすれば注目します。知名度のある選手だけをチェックするのではなく、プレーを見て自分が感じるものがあれば、それを大切にしたいんです」
 青森山田では高校1年でエース番号の10を背負った。サッカーに対する日ごろの真摯(しんし)な姿勢が、周囲の信頼を集めるのだろう。

必要不可欠な存在でありたい
 今年は高校最高学年。「3年生として後輩を引っ張っていかないといけないと思うし、チームに必要不可欠な存在でありたい。もっともっと伸びなきゃいけない」と向上心をのぞかせる。
 昨年度の高校選手権では、初の決勝進出を果たしたが、0-1とあと一歩頂点に届かなかった。試合後、表情を曇らせ「自分のプレーにミスが多く納得がいかない」と嘆いた。
「インターハイ、高円宮杯、そしてチームが完成する時期の選手権。今年は、すべての全国大会で最高の成績を残したい」。中学時代の最高成績も全国準優勝だった。悲願の優勝を目指し、残り1年を全力で挑む。

▼一問一答
―最近意識している練習は?
「筋力トレーニングです。鹿島の練習に参加して、プロでやるにはもっと筋力が必要だと実感しました」

―最近読んだ本は?
鹿島のオリベイラ監督の自伝です。世界で活躍した中田英寿選手にも興味があったので、本を読んでみました。学ぶものが多かったです」

―クラスメートとの会話は?
「そのとき起きたおかしい出来事だったり、今日の部活の練習メニューだったり、いろんな話をしていますよ」

柴崎岳(しばさき・がく) 1992年5月28日、青森県生まれ。小学1年の冬からサッカーを始める。青森山田中3年で、青森山田高のレギュラーとしてプリンスリーグなどを経験。ポジションはボランチ。ニックネームは「がく」。173㌢62㌔。

※記事提供:高校生新聞/高校生スポーツ

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