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[ACL]日本勢史上初!鹿島が6戦全勝で首位突破

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[4.28 ACL第6節 鹿島2-1全北現代 カシマ]

 ACLは28日、グループリーグ最終節を行い、F組ではともに決勝トーナメント進出を決めている首位鹿島アントラーズと2位・全北現代(韓国)が対戦。引き分け以上で首位通過となる鹿島は前半20分、22分にDFイ・ジョンス、MF野沢拓也が立て続けにゴールを奪うと、全北の反撃を1点に食い止め、2-1で競り勝った。
 これで鹿島は日本勢では史上初となるグループリーグ6戦全勝を達成。F組1位で突破し、5月12日の決勝トーナメント1回戦は浦項スティーラーズ(韓国)とホームで対戦することになった。

 鹿島は4-4-2のシステムで、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、イ・ジョンス、新井場徹。中盤は小笠原満男と中田浩二のダブルボランチで、右に野沢拓也、左にフェリペ・ガブリエルが入り、興梠慎三とマルキーニョスが2トップを組んだ。24日の横浜FM戦からはMF遠藤康が先発を外れ、フェリペ・ガブリエルが3月20日の大宮戦以来、公式戦9試合ぶりに先発した。

 立ち上がりからマルキーニョス、興梠の2トップが相手ゴール前に迫ってチャンスをつくる鹿島は一気に全北を押し込む。カウンターの切れ味も鋭く、前半13分にはハーフウェーライン付近から興梠がドリブルで独走。DFを振り切って左足で狙ったが、惜しくもゴール右にそれた。

 前半20分には早くも先制に成功する。野沢の左CKに合わせたのはイ・ジョンス。フリーで強烈なヘディングシュートを叩き込み、貴重な先制点をマークした。

 さらに直後の前半22分、後方からのボールをPA内で岩政、興梠と浮き球でつないで、もう一度岩政が逆サイドへ。これに野沢が右足ダイレクトボレーで合わせ、芸術的なゴールを叩き込んだ。

 一気に2点のリードを奪い、勢い付く鹿島は前半24分にも右サイドからの大きなサイドチェンジを興梠が受け、そのままドリブルで持ち込んで左足でシュート。これはGKにセーブされたが、完全に試合のペースをつかんだ。

 その後、全北の反撃を受ける時間帯もあったが、守備陣は集中を切らさない。逆にカウンターから追加点のチャンスを伺い、前半43分にはフェリペ・ガブリエル、マルキーニョスと立て続けにシュートを放ったが、GKの好守に阻まれた。

 2-0で折り返した後半は全北に押し込まれる展開となった。後半9分にはイ・ジョンスのパスミスからMFエニーニョに決定的なシュートを打たれるピンチも。全北は同10分、DFキム・サンシクに代わって韓国代表FWイ・ドングッを投入し、さらに攻撃の圧力を強めた。

 後半16分にはエニーニョのスルーパスを受けたFWチェ・テウクが狙ったが、ゴール右へ。鹿島にとっては、なかなかセカンドボールの拾えない劣勢の時間帯が続いた。鹿島は同22分、足をつったフェリペ・ガブリエルに代えてMF青木剛を投入し、中盤の守備を強化。同28分には内田に代わってDF伊野波雅彦が右サイドバックに入った。

 守備力の高い選手をピッチに送り込み、逃げ切りを図りたい鹿島だが、流れは変わらない。全北は後半32分、右クロスからセカンドボールを拾ったMFチン・ギョンソンが強烈なミドルシュートを叩き込み、1点差に迫った。

 その後も全北がゲームを支配し、鹿島は防戦一方となったが、ゴール前でなんとか跳ね返し、同点ゴールは許さない。後半41分には興梠に代えてFW佐々木竜太が入り、前線から精力的にプレスをかけた。試合はそのまま鹿島が2-1で逃げ切り勝ち。グループリーグ6戦全勝で首位通過を決めた。

(取材・文 西山紘平)

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