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浦和が首位陥落。山形はエース田代の2ゴールで2位浮上!

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[5.26 ナビスコ杯GL第4節 浦和0-2山形 駒場]

 ナビスコ杯グループリーグ第4節が26日に各地で行われ、埼玉・駒場スタジアムでは、B組首位の浦和レッズと同5位のモンテディオ山形が対戦した。敵地ながら山形はエースFW田代有三がヘディングシュートで2点を奪い2-0で勝利。2位に浮上した。浦和は3位に転落した。

 浦和はいつも通り4-5-1システムを採用。GKは加藤順大、DFラインは平川忠亮、山田暢久、坪井慶介、宇賀神友弥。中盤はボランチを細貝萌と鈴木啓太が組み、2列目は右からポンテ、柏木陽介、田中達也が入った。1トップはエジミウソンが務めた。

 対する山形は4-3-3を採用。GKは植草裕樹、DFラインは右から宮本卓也、西河翔吾、石井秀典、石川竜也。中盤はアンカーに佐藤健太郎、2列目に秋葉勝と増田誓志が入った。3トップは田代有三を真ん中に、右に北村知隆、左に宮沢克行が入った。

 雨中の一戦。互いにプレーしにくそうな状況だったが、最初に主導権を奪ったのは浦和だった。開始から2分、DF平川が右サイドを突破してクロス。コースは良かったが、詰めた田中が空振りした。同8分にもカウンターから浦和が仕掛けたが、PA手前で山形に間一髪ブロック。ゴールを割ることはできなかった。

 山形はいつものように中盤と最終ラインでしっかりと守備ブロックを作り応対。攻撃の際は、FW田代の高さ、右の北村、左の宮沢の速い攻撃で何とか形を作ろうとした。前半8分にはPA左から増田が左足でシュート。これはDFにブロックされてCKとなった。

 浦和は前半14分、宇賀神がPA左を抜け出してシュート。しかし、ジャストミートはしなかった。その1分後、右サイドからのクロスに、細貝が右足ボレーシュート。こちらは枠を外した。

 その後、パスをつなぐ浦和、しっかりとブロックを作りカウンターを狙う山形という図式に。雨のため浦和も局面でのパス回しで精度を欠いた。一方の山形も、放り込むことが多く、つないで形を作るまでには至らなかった。

 一進一退の攻防が続く中、山形にアクシデントが起きる。宮沢が少し前のプレーで足を痛め、前半37分に急遽、MF下村東美と交代した。下村がアンカーに入り、佐藤が2列目へ。宮沢の左サイドには秋葉が上がった。

 そんな中、山形が貴重な先制点を奪った。アクシデントから1分後の前半38分、カウンターから左サイドを攻略し、DF石川が得意の左足でクロス。これをエースFW田代有三がヘッドで突き刺し、敵地で大きな1点を奪った。前半はそのまま終了。山形の1-0リードで折り返した。

 後半も雨は降り続き、さらにピッチコンディションは悪くなった。それでも浦和は開始1分、スルーパスにポンテが抜け出す。これを山形守備陣に手でブロックされファウルかと思われたが、笛は吹かれず。ポンテは抗議したが当然、覆らなかった。

 後半も浦和がボールを回すが、山形がしぶとく守り、カウンターにつなげる。後半16分、浦和は攻撃力を上げるため、鈴木に代えてFW原口元気を投入した。

 しかしその2分後、山形が大きな追加点を奪った。右サイドでパスをつなぎ最後は増田誓志がクロス。これを田代有三が再びフリーで頭を合わせた。前鹿島コンビの“ホットライン”で2-0リードをつかんだ。

 浦和はボールをしっかりとつないで支配したが、バイタルエリアを簡単に崩せない。ハイボール作戦を行うのか、後半30分、田中達也に代えて長身のFW高崎寛之を投入した。対する山形は後半32分、佐藤に代えてFW長谷川悠を入れた。

 終盤、浦和はボールはキープするが、運動量が落ち、バイタルエリアを崩せない。山形はセカンドボールをしっかりと拾い、前線へ長いボールを入れる作戦で攻めた。山形は後半43分、田代を下げてMFキム・ビョンスクを投入。守りを固めた。

 ロスタイムは3分。浦和は攻め込もうとするが、崩しきれない。試合はそのまま終了。山形がエースの2ゴールで連勝し、得失点差で一気に2位に浮上した。浦和は3位に後退した。B組は首位の磐田を含めて上位3チームが同じ勝ち点7。得失点差での順位差で、まだまだGL突破の行方は不透明だ。

(取材・文 近藤安弘)

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