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W杯監督インタビュー:スロベニア代表マティアズ・ケク

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W杯出場チーム監督インタビューの第14回目はスロベニア代表を率いるマティアズ・ケク監督。あまり日本にはなじみがないかもしれませんが巧みな戦術に注目。

―スロベニア代表は、W杯欧州予選ではグループ3のなかで第2位となり、続くプレーオフでは、失礼ながら大方の予想に反して、アウェイゴールルールによりロシアを破ってW杯本大会への出場を決めました。監督は今のチームのプレーをどのように見ていますか?
「W杯は我々にとって大きな夢でしたが、それが現実のものとなりました。W杯南アフリカ大会の試合では、ロシア戦と同じパフォーマンスを見せてほしいと思っています。そうすれば少なくとも1試合は勝てると思います。もしベスト16入りができるとしたら、それはまるで奇跡ですね。しかし、誰もが奇跡の起こるのを待ち望んでいるのです」

―W杯南アフリカ大会では、スロベニアはCグループに入りました。同じグループのイングランドは非常に実力のあるチームですが、アメリカ、アルジェリア、スロベニアの実力差はさほど大きくありません。他の2つの対戦相手を破ることができれば、スロベニアがベスト16入りするのは不可能ではありません。W杯のニューフェイスであるスロベニア代表が南アフリカで奇跡を起こすことができるのでしょうか?
「今、最後の仕上げをしているところです。ロシアを破ることができたのですから、どんなことも起こり得ると思います。イングランドの実力は我々よりも上かもしれませんが、我々が如何に準備するかが重要です。観戦してくれる人たちの印象に残る試合ができると信じていますし、我々は決勝トーナメントに進む力はあります」

―スロベニア代表はアメリカ代表、アルジェリア代表と死闘を繰り広げる準備ができているということですか?
「アメリカ代表、アルジェリア代表と戦う準備はできました。我々はチーム全体で戦うチームです。1人や2人のスター選手に頼るチームではありません。我々の勝利の鍵を握るのは、チームワークです」

―逆に監督はイングランド代表よりは弱いことを自ら認めましたね?
「そうです。彼らには世界で最も素晴らしい選手がいますし、ファッビオ・カペッロもまた世界一の監督の一人です。もし、私が英国人なら、スロベニアに勝つのは簡単だと考えるでしょう。イングランド代表は最も素晴らしいチームの一つですし、決勝戦に進むことができ、彼らは我々に勝つことを期待しているでしょう。我々にはイングランド代表のようなプレッシャーはありません。これはチャンスをつかむために有利だと思います」

―8年前のW杯日韓大会では、スロベニア代表はW杯本大会に出場しましたが、グループリーグでは、3戦3敗という惨敗の結果に終わりました。
「今回の大会では、我々はなかなか良いグループに入りました。少なくとも1試合は勝ちたいと思っています」

―インテルでプレーしているレネ・クリンをどう評価しますか。ジョゼ・モウリーニョ監督はかつて『19歳という年齢を考えればクリンは完璧だ』と賞賛したことがありますね。
「彼は、ズラトコ・ザホヴィッチに続いて現れたスロベニアで最も才能のある選手です。今回のW杯において、クリンはMFの中で有力な補欠選手です」

―最後に、選手のコンディションはいかがですか?
「国内で今までにない声援を受けています。スロベニア代表には何のプレッシャーもなく、コンディションは良好です」

(取材・文 馬徳興・傅亜雨?殘・・・・詞・・・洫

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