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「アルゼンチンは冷酷だった」、メッシが4発演出で韓国を一蹴

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[6.17 W杯グループリーグB組 アルゼンチン4-1韓国 サッカーシティ]

 だれにも止められない。アルゼンチンのリオネル・メッシが全4得点を演出。中盤をダイヤモンド型にした4-4-2のトップ下でボールを呼び込み、再三のドリブル突破で韓国守備陣を切り裂いた。

 前半16分、左サイドからのFKで先制のオウンゴールを誘発すると、同33分にもFKを短くつなぎ、MFマキシ・ロドリゲスの左クロスから最後はゴンサロ・イグアインが追加点を決めた。

 前半44分にはFWカルロス・テベスからパスを受けると、DFイ・ジョンスをかわし、ドリブルで突進。4人、5人とDFに囲まれながらも軽やかなステップと絶妙なボールタッチでかいくぐり、フィニッシュまで持ち込んだ。

 2-1の膠着状態を破ったのもメッシの左足だった。後半31分、ドリブルでPA内左サイドに切れ込み、そのまま左足を振る。いったんはGKに弾かれたが、こぼれ球を再びシュート。今度はポストを直撃したが、跳ね返りをイグアインが難なく押し込んだ。

 後半35分には絶妙な浮き球のスルーパスをFWセルヒオ・アグエロに通し、アグエロの左クロスをイグアインがヘディングで流し込む。ハットトリック達成のイグアイン。しかし、ピッチ上の王様として君臨していたのはやはりメッシだった。

 4-1の圧勝にディエゴ・マラドーナ監督も上機嫌だった。「(失点につながった)デミチェリスのミスを除けば、我々のプレーは完璧だった。韓国は後半のカウンター以外、まったくチャンスがなかった。彼らのシュートが枠に飛んだ記憶がないよ」とご満悦で、「明日の見出し? “アルゼンチンは冷酷だった”だ」と豪快に笑った。

 ギリシャがナイジェリアに勝ったため、決勝トーナメント進出決定は最終戦までお預けとなったが、22日のギリシャ戦は勝ち・引き分けはもちろん、2点差以内の負けでも2位以内が確定する。

 ほぼグループリーグ突破を決定付けたアルゼンチン。マラドーナ監督が「メッシからボールを奪うのは子供からチョコレートを取り上げるぐらい難しい」と溺愛するメッシがいる限り、それもただの通過点に過ぎない。

(取材・文 西山紘平)

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