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2年前の大学No.1MFが待望初ゴール、三門「初ゴールは全部理想」

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[7.27 J1第15節 鹿島2-2新潟 カシマ]

 泥臭いプロ初ゴールが貴重な同点弾になった。アルビレックス新潟は1-2と逆転されたあとに迎えた後半35分、MFマルシオ・リシャルデスが浮かしたボールをFW矢野貴章が落とすと、ゴール前に抜け出したMF三門雄大が左足を振り抜く。値千金の一撃に、得点後はチームメイトにもみくちゃにされた。

 「マルシオが持ったときはいつも狙っている。最近は前に顔を出す場面が少なかったけど、今日はどんどん前に行こうと思っていた。自分の良さが出せたのかなと思う。途中で(矢野)貴章さんが触って裏に抜けてきた。信じて走れば、こういうことが起きる。夏場は信頼関係が大事。これからも信じて走っていきたい」

 流通経済大から新潟に入団して2年目。大学4年時には主将として関東大学リーグ1部優勝に導き、MVPにも選ばれた。大学ナンバー1MFとして鳴り物入りで飛び込んだプロの世界だったが、昨季は開幕直前の負傷も響き、プロデビューは昨年9月26日の広島戦と出遅れた。それでも広島戦以降の残り8試合はすべて先発出場。今季も15節終了時点で14試合に出場(うち先発9試合)と、その才能を徐々に開花させている。

 豊富な運動量で中盤から飛び出す攻撃力や強烈なミドルシュートを武器とする三門にとって、遅すぎる初ゴールだったかもしれない。「ずっと点を取りたいと思っていたし、実際に取れて感極まるかと思ったけど、意外と普通で…。まだまだ時間があったし、逆転しようと、そっちに気持ちがいっていた」。そう冷静に振り返りながらも、「理想の初ゴールの形とは違った?」と聞かれると、「ごっつぁんでもミドルシュートでも、なんでも取れればゴールはゴール。初ゴールは全部の形が理想です」と素直に喜んでいた。

(取材・文 西山紘平)

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