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[日本クラブユース選手権(U-18)]小林が2ゴール!!東京Vユースが13回目の優勝飾る

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[8.1 日本クラブユース選手権(U-18)決勝 柏レイソルU-18 1-2 東京Vユース ニッパ球]

 adidas CUP 2010第34回日本クラブユース選手権(U-18)大会の決勝が1日行われ、延長戦の末、東京ヴェルディユースが柏レイソルU-18を2-1で破り、5年ぶり13回目の優勝を飾った。

 柏の布陣は4-1-4-1。GKが増川翔太で4バックは右から斉藤陽太、上之薗泰斗、秋野央樹山中亮輔。中盤の底に相馬大士が入り、その前に仲間隼斗、熊谷達也、鳥山祥之、禹相皓が配置され、FW山嵜駿が1トップを務めた。

 対する東京Vの布陣は4-4-2。GKはキローラン菜入で4バックは右から大木暁、キローラン木鈴高野光司、舘野俊祐。中盤の底には、小林祐希と渋谷亮。右MFが山浦新で左には杉本竜士が入り、2トップで相馬将夏と南秀仁が出場した。

 試合は立ち上がりから柏ペース。「ほどんとやったことのない4-1-4-1のフォーメーションの対応が難しかった」(山浦)というように、東京Vは柏のポジションに上手く対応することが出来ず、随所で後手を踏んでしまう。ボールを奪っても、次のパスがつながらず、リズムを作れない時間が続く。

 すると前半16分、山中に左サイドを突破され、クロスを上げられると、仲間に飛び込まれ失点。早い時間での失点に、浮き足立つ東京Vは、その後も見せ場を作ることが出来ず、前半を終了する。

 しかし後半に入ると、流れは一変。ハーフタイムに楠瀬直木監督から言われた「腰がひけているから勇気をもっていきなさい」という言葉を体現しようと、東京Vは全員が高い位置を取り、果敢にゴールへ攻めこんでいく。

 人数をかけた攻撃が実を結んだのは後半29分、右サイド・山浦の浮き球のパスをPA内で相手DFがクリアするが、こぼれ球に小林がつめる。鮮やかに相手を交わすと、ゴール右隅へ得意の左足で押し込んだ。

 1-1のまま勝敗はつかず、試合は延長戦へ。延長前半7分には、小林の右CKに相馬がダイビングヘッドもわずかに合わず、前半は終了するかと思われた。

 しかし、同11分に小林がドリブル突破を仕掛け、PA前中央と絶好の位置でFKを獲得。7月30日の準決勝でもFKから先制点を獲得していたエースのキックに注目が集まる。しっかりとボールの位置を確認すると、「本田圭佑さんとは違う蹴り方」(小林)でリリースされたボールはしっかりと壁を越え、ゴールへと吸い込まれた。

 残りの延長後半も、しっかりと守りきった東京Vが逃げ切り、2-1で試合は終了。5年ぶり13回目の優勝を収めた。

 試合終了後の記念撮影では、全員が大きな声で、東京Vの応援歌を歌い続けた。「未来のヴェルディを支えていく」と意気込んで、今大会に臨んだ選手たち。勝ち取ったものは、ユース日本一という結果以上に、ヴェルディを支えるすべての人へと勇気を与える大きな意味のある優勝となった。

(取材・文 片岡涼)

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