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[天皇杯予選]中央大が延長戦の末、国士舘大下し本戦出場!

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[8.9 第15回東京都サッカートーナメント学生系の部 国士舘大3-4中央大 中央大グラウンド]

 天皇杯東京都代表チームを決定する東京都サッカートーナメントの学生系の部・Bブロック決勝が9日、中央大グラウンドで行われた。国士舘大と中央大の一戦は、90分間で決着はつかず、延長戦にもつれ込んだが、MF六平光成(2年=前橋育英高)の決勝ゴールで中央大が4-3で勝利し、本戦出場を決めた。

 同カードの対戦は、5月19日に行われた関東大学リーグ第8節以来となった。リーグ戦では、国士舘大が2点先取するも、後半に中央大が3得点を挙げ、さらに国士舘大が追いつき、3-3で終了している。今回のゲームはまさに、リーグ戦の再現に近い試合内容となった。

 試合は立ち上がり、いきなり動く。国士舘大が前半4分にFW吉野峻光(3年=静岡学園高)のゴールで先制すると、同7分には右CKからのこぼれ球にMF岩崎晃也(3年=青森山田高)がつめ、追加点を獲得。2-0と一気に中央大を引き離す。

 その後、前半終了間際に、中央大のMF佐藤謙介(4年=浦和ユース)が直接FKを決めて1点を返すも、それ以上の追撃は出来ず、前半は国士舘大リードのまま2-1で終了する。

 迎えた後半、中央大は湘南ベルマーレで特別指定選手として出場中のMF永木亮太(4年=川崎FU-18)をピッチへと送る。永木は湘南で見せているもの同様に、セカンドボールを拾い、堅実なプレイをみせる。徐々に中央大がポゼッションで上回ると、後半10分、カウンターのチャンスに再び佐藤がつめ、2-2と同点へと追いついた。

 さらに中盤での支配率を上げ、勝負どころを狙ってはサイドから崩しにかかると27分、右サイド永木のクロスにDF大岩一貴(3年=中京大中京高)が頭で合わせ、豪快なヘディングシュートでゴールを挙げた。3-2と、ついに中央大が逆転するも、「リーグと同じだったので追いつける自信はあった」と国士舘大・細田三二監督が話した通りに、国士舘大は焦りは見せない。

 すると、後半ロスタイム2分。吉野が左サイドからドリブル突破、ゴールラインぎりぎりの所でDFを交わし、PA内へと進入すると、自らゴールを決め、3-3へと追いついた。

 90分間で勝負はつかず、試合は10分ハーフの延長戦へと突入する。互いにゴール前を固め、スコアはなかなか動かない。しかし延長後半4分、国士舘大DFのミスから、こぼれ球をひろった六平が、右サイドからPA中央へと仕掛けると、しっかりとゴールを決めた。これが決勝点となり、中央大と国士舘大の一戦は4-3で中央大に軍配が挙がった。

 試合終了後、国士舘大の細田監督は「いい試合だったが勝たないと意味が無い。2-1から受身になってしまった」と悔しさを見せたが、前半見せた展開については「前半は3、4点取るチャンスはあったし良かった」と国士舘大らしい攻撃的なサッカーが出来たことには、手ごたえを見せた。

 一方中央大の佐藤健監督は、「最後しっかり守りきれたこと、この試合では中大のサッカーが出来たことが一番良かった」とコメントしている。

 敗退が決まった国士舘大は、このあと11日からサッカー部初となる遠征合宿を静岡で行う予定だ。過去、学内での合宿しか行ってこなかったため、初めての試みとなる対外合宿でリーグ戦に向けて、もう一度鍛えなおしていく。

 また中央大も15日からの1週間、ゲーム中心の合宿を行う予定となっている。全日本大学選抜の遠征でチームを離れていたFW林容平(3年=浦和ユース)や大岩、永木、U-19の遠征でチームを離れていた六平との連携も再度見直し、今後へと備えるつもりだ。次戦は今月21日西が丘サッカー場で行われ、中央大は横河武蔵野FCと対戦する。

<写真>直接FKを決めた中央大のMF佐藤謙介

(取材・文 片岡涼)

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