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名古屋が金崎弾で首位をキープ! 地元凱旋の秋田・京都を下す

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[8.28 J1第21節 名古屋1-0京都 瑞穂陸]

 J1第21節の1日目が28日に行われ、名古屋市瑞穂陸上競技場では首位名古屋グランパスと最下位京都サンガF.C.が対戦した。京都の秋田豊監督が元名古屋所属の選手&名古屋市出身のため注目されたが、名古屋が金崎夢生のゴールで1-0で勝利し首位をキープした。京都は17戦未勝利(4分け13敗)となった。

 名古屋はいつも通りの4-3-3を採用。GKは楢崎正剛、DFラインは右から田中隼磨、田中マルクス闘莉王、増川隆洋、 阿部翔平。中盤はアンカーがダニルソン、2列目は中村直志とマギヌンが入った。3トップはケネディを中央に右に金崎夢生、左に玉田圭司が構えた。

 京都は4-5-1を採用。GKは水谷雄一、DFラインは右から増嶋竜也、郭泰輝、水本裕貴、森下俊。中盤はダブルボランチで角田誠と安藤淳、右MFがドゥトラ、左MFが中村太亮だった。トップ下にディエゴが入り、1トップは金成勇が務めた。

 立ち上がりはともに様子見か、静かに流れた。中盤でじっくりとボールを回して隙をうかがいあった。10分すぎから、徐々に名古屋がギアを上げる。前半13分、阿部が左サイドを突破してクロス。これをケネディが頭で合わせたが、GK水谷がポストに体を当てながらの好セーブで防いだ。

 京都もディエゴを中心にボールを前につなぐが、バイタルエリアで工夫がなく、攻めきれない。前半16分、安藤がミドルシュートを放つが、上に外れた。名古屋が完全にペースを握る。そして前半23分、先制に成功した。

 左サイドを玉田が崩して中へ。ゴールエリア左に走り込んだ中村が一度は空振りしてしまうが、こぼれ弾を玉田が再び中へ入れ、最後は金崎夢生がゴールを背にして倒れながらも、右足のアウトでキック。アクロバティックなシュートでゴールネットを揺らした。

 先制点で名古屋の勢いが増した。前半25分、闘莉王の縦パスから右サイドを金崎が抜け出してクロス。ケネディが頭を合わせるが、上に外れた。京都は相変わらず、ゴール前での崩しがうまくいかない。前半32分、流れを変えようと角田がミドルシュートを放つが、DFに当たって上に外れた。

 名古屋は前半終盤、追加点のチャンスがあった。同38分、左からのFKにケネディが頭を合わせるが、これはクロスバー。さらに同39分、闘莉王の横パスをケネディがスルーし、後ろから走り込んだ玉田がPA内に突進。しかし、GKと1対1の場面で外してしまう。前半は1-0のまま折り返した。

 16戦未勝利で最下位と苦しい京都は、後半開始から調子の良くなかったドゥトラに代え、MF中山博貴を投入した。しかし、後半も名古屋ペースで進む。京都も粘りを見せるが、なかなか効果的な攻撃が仕掛けられなかった。後半13分、京都は2枚目のカードを切り、金に代えて元日本代表FW柳沢敦を送り出した。

 名古屋は追加点を奪うべく、マギヌンのパスワーク、ケネディの高さを活かそうとするが、京都の前線からのプレスに苦しみ、なかなか最終局面を打開できない。後半25分、金崎に代えてMF小川佳純を投入した。

 後半26分、京都がビッグチャンスを作った。左サイドからゴール前に入れたボールを、ファーで水本が頭で折り返し、これに中山が飛び込んでヘディングシュート。正面からだったが、わずかに上に外した。京都も粘り強く守り、前線からのプレスで奪い、ショートカウンターを狙う。後半31分にはディエゴに代えてチアゴを投入。3枚目のカードを切って、攻撃面の巻き返しを狙った。

 そして後半32分、ゴール中央でうまく奪い、最後は柳沢がドリブルで突進。後ろから追いかけてきた増川を交わしながら右足で強烈なシュートを放ったが、これは日本代表GK楢崎のパンチングに阻まれ、再び好機を逃した。

 後半の中盤から京都がややリズムをつかんでいたが、ゴールは遠い。名古屋は運動量が落ちたが、横パスと玉田のキープ力をうまく使って京都を交わす。名古屋は後半41分、マギヌンに代えてブルザノビッチを投入。決して守りに入らず攻撃は最大の防御を貫く。

 ロスタイムは4分。京都が粘りを見せた。48分、左サイドを突破してクロス。これにゴール正面で柳沢が飛び込んで頭を合わせる。どんぴしゃだったが、ボールはワンバウンドして上に外れてしまった。まさに決定機を外してしまった。しばらくして終了のホイッスル。名古屋は最後、ひやひやだったが、1-0で勝ち首位を守った。京都はまた惜しい試合を見せながら勝ち点を逃した。

<写真>決勝点を決めた名古屋MF金崎

(取材・文 近藤安弘)

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