beacon

ザッケローニ新監督が就任会見、「アジア杯でトップ3を狙う」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本代表の新監督に就任したアルベルト・ザッケローニ氏が31日、都内のホテルで就任記者会見を行った。「日本サッカー協会から話が来て、すぐに喜んでこの仕事に熱意を持ってチャレンジしたいという気持ちが出た。新たなチャレンジのチャンスが来て、非常にうれしい」と話し、「今日言うのは変かもしれないが、この冒険が終わったときにザッケローニのサッカー、ザッケローニのサムライはいいプレーを見せていたといういい思い出を残したい」と決意表明した。

 セリエAでウディネーゼを躍進させ、ミランでスクデットも獲得した。30年近くイタリアのさまざまなクラブで監督を務めてきたザッケローニ新監督にとって、イタリア国外で監督を務めるのも、代表チームを指揮するのも初めてとなる。

 「セリエAで長くやってきて、優勝もできた。チャレンジの幅を広げるには代表しかなかった。いろんな話がある中で、日本がこれから伸びていこうという気持ちが自分と同じだと思った。日本は短い期間で、約15年ぐらいでものすごく伸びたと思うが、これからまだ伸びていくところはいっぱいある。自分も一緒にやっていきたいと思った」

 自分自身にとっても新たなチャレンジ。それが最大のモチベーションになっている。「初めて海外で仕事をすることに難しさもあるかもしれないが、そこはガッツで乗り越えるのは簡単。チャレンジが大きいと楽しくなる」と強調。「日本代表で初めてのイタリア人監督ということで、それが最大のチャレンジ。イタリアの一番いいところを持ってきたい」と意欲的に語った。

 来年1月にはアジア杯も迫っている。「アジア杯ではまずトップ3を狙わないといけない。日本はアジアだけでなく、世界でも力を見せた国。アジア杯でもその力を見せないといけない」と具体的な目標に言及。次回アジア杯のシード権獲得となる3位以内を目標に掲げた。

 さらに4年後のブラジルW杯については「間違いなく、W杯に参加しないといけない。ブラジルでのW杯はひとつのお祭りでもある。そこに日本も立っていないといけない」と、まずはアジア予選の突破を目指していく。

 「(契約を結んだ)昨日から完全に日本人の気持ちにならないといけないと思っている。今度の会見ではちゃんと日本語で話します」とジョークも口にした。明日9月1日はナビスコ杯のF東京対清水を視察することも決定。原博実・強化担当技術委員長には「Jクラブの練習も見に行っていいのか?」と確認するなど早くも意欲を見せているという。

 就労ビザの関係で9月4日のパラグアイ戦、7日のグアテマラ戦でベンチから指揮を執ることはできないが、すでに前日30日にも原委員長や関塚隆コーチらとともに約3時間のミーティングを行い、さまざまな確認をしている。

 就任会見も終え、2日から代表合宿がスタートする。南アフリカW杯決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦から65日。新生日本代表がいよいよ始動する。

<写真>就任記者会見に臨んだアルベルト・ザッケローニ監督(中央)。左は原博実技術委員長、右は大仁邦彌副会長

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
ザッケローニ新監督の"右腕"3人もコーチ就任へ
ザックジャパンのシステムは?「イタリアではあらゆるシステムを使った」
「サッカーのノウハウを教える」、ザッケローニ新監督が抱く日本サッカーのイメージ
原委員長「彼が一番日本に合っている」、誠実な人間性が決め手に
就任記者会見要旨

TOP