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レノファ山口がJへの挑戦権獲得!高校生・米子北は健闘も初戦敗退

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[9.3 第90回天皇杯1回戦 レノファ山口 2-0 米子北高 平塚]

 第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会が開幕。神奈川県の平塚競技場で行われた山口県代表のレノファ山口対初出場の鳥取県代表・米子北高との1回戦は、2-0でレノファ山口が勝った。レノファ山口は2年連続の初戦突破。5日の2回戦(平塚)でJ1の湘南ベルマーレに挑戦する。

 試合開始わずか14秒、川崎F加入内定と報道されている米子北FW谷尾昂也の左足シュートがいきなりレノファ山口ゴールを襲う。流れよく試合に入った米子北は谷尾にボールを集め、そのキープ力と競り合いの強さを生かしてチャンスをつくった。だが先制したのは前・G大阪のDF伊藤博幹やDF安田忠臣(前・福岡)ら擁するレノファ山口だった。7分、米子北DFの虚を突いて左サイドからPAへボールを運ぶと、抜け出した10番・中川心平(前・三菱水島FC)が難なく先制点をゴール右隅へと流し込んだ。
 
 ポジションチェンジを繰り返しながらボールを引き出すMF柏原渉(前・福山大)やMF福原康太(前・FCセントラル中国)中心に攻めるレノファに押し込まれた米子北。局面でもフィジカルで上回り、ボールコントロールに余裕のあるレノファの前に劣勢に立たされた。それでも徐々に中盤の高い位置で相手ボールを引っ掛ける回数を増やし出すと35分にはMF薮田貴大のスルーパスにFW小笹晃が反応。41分にはPA手前でボールを持った小笹が“またぎ”フェイントでDFを外し、左足シュートを放った。

 自信をもってボールをつなぎ始めた米子北は城市徳之監督の「まだ1点差だぞ」の声に後押しされ社会人に対抗。鹿島入り内定と言われるU-19代表候補CB昌子源と谷尾という超高校級の2枚看板、そして左SB谷田直宏主将らが勇気をもった戦いを見せた。
 ただ、再三PAに近づきながらラストパスを出す前に潰された高校生チームに対し、レノファはビッグチャンスを確実にゴールへとつなげる。16分、左サイドからのスルーパスに反応した柏原が飛び出してきたGKの目前で押し込み貴重な2点目。昌子に決定的なヘディングシュートを放たれる場面のあったレノファだが、PA周辺では人数をかけて相手を挟みこむなど狡猾な守りで最後まで得点を与えず、“波乱”を起こさせなかった。

(取材・文 吉田太郎)

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