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ナビスコショック払拭、鹿島が中田の決勝点で6試合ぶり勝利

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[9.11 J1第22節 鹿島1-0仙台 カシマ]

 J1第22節は11日、各地で7試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズベガルタ仙台と対戦。鹿島は前半40分にMF中田浩二のゴールで先制すると、最後までこの1点を守り抜き、1-0で逃げ切った。

 鹿島は8日のナビスコ杯準々決勝第2戦で退場処分を受けたMF小笠原満男が出場停止。MF中田浩二がリーグ戦3試合ぶりに先発に復帰し、MF青木剛とダブルボランチを組んだ。
 仙台はFW赤嶺真吾、FW中島裕希、MFフェルナンジーニョら攻撃陣に故障者が多く、FW朴成鎬とFW中原貴之が2トップを組んだ。
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 3日前にナビスコ杯準々決勝を戦ったばかりの両チームの対戦。厳しい過密日程の中、互いに激しく球際で競り合うなど気持ちのこもったプレーを見せた。

 鹿島は前半7分、細かいパス交換からMF野沢拓也が胸で落としたボールをFW興梠慎三が左足ボレーで狙ったが、ゴール左に外れた。

 ボール支配率を高め、仙台を押し込む鹿島。しかし、仙台も鋭いカウンターでチャンスをうかがう。前半16分には縦パス1本で中原が抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えたが、シュートはGKに当ててしまった。

 鹿島は前半22分にもDFジウトンの左クロスを興梠が落とし、FWマルキーニョスがミドルシュート。しかし、仙台守備陣が体を張ってブロックするなどゴールを許さない。攻めあぐねる展開が続いたが、同40分、セットプレーを生かし、先制に成功した。

 野沢の左CKを興梠がニアサイドで頭でそらすと、ゴール前の混戦を抜けてきたボールを逆サイドの中田が体を投げ出しながら左足ボレーで叩き、ゴールネットを揺らした。

 仙台は0-1で折り返した後半開始からDF朴柱成に代えてDF一柳夢吾を投入。後半3分には一柳の左クロスからこぼれ球をゴール前の中原が狙うも、左足のシュートはDFに当たってゴール上へ外れた。

 鹿島も追加点を狙って仙台陣内に攻め込み、積極的にシュートを放つが、最後の精度を欠き、2点目を奪えない。仙台は後半21分に朴成鎬に代えてFW平瀬智行を投入し、2枚目のカードを切る。後半24分にはPA内で鹿島のDF新井場徹がハンドを犯したようにも見えたが、飯田淳平主審は笛を吹かなかった。

 鹿島は後半30分、ジウトンの左サイドからの折り返しを受けた興梠が反転して右足でシュート。決定的な形だったが、これもゴール左に外れる。同34分にはジウトンの左足ミドルがクロスバーを直撃するなど、再三、惜しい場面を迎えながら、追加点を決められなかった。

 後半35分に興梠に代えてFW佐々木竜太を投入した鹿島は同40分にも中田を下げ、DF大岩剛をピッチに送り込む。大岩はCBに入り、DF伊野波雅彦がボランチにポジションを上げ、逃げ切り態勢に入った。

 2点目は取れなかった鹿島だが、最後の仙台の反撃もかわし、そのまま1-0で勝利。準々決勝で敗退したナビスコ杯のショックを振り払うとともに、リーグ戦では6試合ぶりとなる勝ち点3を挙げ、順位も3位に上げた。

(取材・文 西山紘平)

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