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[AFC U-19選手権]「いくらでも逆転は可能だと信じていた」U-19韓国代表監督、日本戦後コメント

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 U-19日本代表は11日、AFC U-19選手権中国準々決勝でU-19韓国代表と対戦。日本は序盤にFW指宿洋史(CEサバデルFC)の2得点でリードを奪ったが、3連続失点を喫し2-3で敗れた。日本は前回大会に続き準々決勝敗退。11年U-20W杯への出場権を逃した。以下、韓国サッカー協会公式サイトより試合後のU-19韓国代表・イ・グァンジョン監督コメント

―日本戦での勝利、おめでとうございます。全体的な試合の感想は?
「まずは序盤から我々が攻撃的に出て、2~3回のチャンスを作ったが失敗した。そのあと日本が反撃に出たし、韓国のDFのミスで2点を決められてしまった。しかし選手たちは最後まで諦めず、集中力を発揮して反撃に出たし、最終的に3-2で逆転するドラマのようなプレーをしてくれた。
後半に入っても韓国のほうがたくさん攻撃してチャンスを作り出したにも関わらず、追加点を奪えなかったことは残念だ。相手も攻撃的に出てきたが、韓国の守備が安定していたのでリードを守ることができた。選手たちには感謝している」

―日本戦の前に選手たちにはどのようなことを強調したのか。
「日本の場合、前回大会も我々に敗れてU-20ワールドカップに出場できなかった。したがって、今回の試合に臨む覚悟と決意は並大抵ではないことを選手たちに言った。我々がしっかり集中し、準備することで勝てることを強調した。相手DFの身長がそこまで大きくなかったので、セットプレーからの攻撃やサイドチェンジを活用し、チ・ドンウォンとチョン・スンヨンの2人はキープ力のある選手たちなので、彼らを軸に攻撃をしようと強調した」

―メンバーを見るとキム・ジンスとイ・キジェ、イ・グァンジンの先発出場が目立ったが、どのような意図だったのか。
「グループリーグ1、2戦目では、右サイドバックにクォン・ジンヨン、左サイドバックにイ・ジェミョンを配置したが、2人ともスピードがあって、守備力が高い選手だった。キム・ジンスとイ・グァンジンは彼らに比べて少しスピードが落ちるが、攻撃的に出るには問題ないと判断し、先発を決めた」

―試合序盤からとても積極的にプレスを仕掛けて、攻勢に出ていたが。
「その通りだ。序盤から攻撃的出ろと選手たちに言った。ゴールは決まらなかったが、何度かいいチャンスを作り出した。風の方向と状態の悪い芝のせいで、チャンスをふいにしてしまったのが残念だ」

―前半14分に先制点を決められ、少し慌てているようにも見えた。PKで追加点を許したが、ノ・ドンゴンのファインセーブが無効になるなど、判定に不満もあったと思う。
「最初のゴールは安易な判断をしてしまった点が悔やまれる。2度目の失点は、PKのようではないように見えるし、止めたものをもう一回蹴り直すことに不満はあった。だが、判定は覆るものではないので、選手たちにはどうすることもできない状況なので、気にせずに再び始めようと強調した」

―0-2になった瞬間、正直、勝つのは難しいとも思った。ベンチではどうだったのか?
「その状況でも、韓国の攻撃力は良かったので、いくらでも逆転は可能だと信じていた。失点する前にも攻撃に出ていたし、チャンスも作り出していたので、いくらでも逆転する力はあると思っていた。選手たちにはスコアは考えず、落ち着けばいいと話したし、もう少し攻撃的に出ようと強調した。幸いにもキム・キョンジュンのゴールが決まったあと、選手たちの動きが安定したし、より攻撃的に出て逆転することができた」

―前半終了直前にファン・ドヨンの同点ゴールとチョン・スンヨンの逆転ゴールが決まった。勝利への確信をした瞬間だったか?
「ある程度は勝利の予感はあった。そしてリードしている立場から後半を迎えるので、相手は攻撃的に出るだろうし、そうなった場合、韓国の攻撃力で追加点も可能だと思った。チ・ドンウォンやチョン・スンヨン、キム・キョンジュンらはセットプレーが得意で、キープもあるのでカウンターからもっとゴールを決められると信じていた。実際にチャンスが何度も訪れたが、相手GKのファインセーブは芝の状態が悪く、追加点を決められなかったのはとても悔しい」

―前半が終了したあと、ロッカールームでは選手たちには何を要求したのか。
「逆転したあと、選手たちは少し興奮状態にあった。それでロッカールームでは興奮を冷ませるようにした。興奮した状態では自分たちの技量を十分に発揮できないので、落ち着くようにと強調した。そして相手のFWの中で長身の選手(指宿洋史)がいたので、彼を軸にした攻撃展開が予想されるだろうし、それに備えて競り合う選手とともに、セカンドボールにも気をつけるように指示した。また、チ・ドンウォンやチョン・スンヨンは空中戦が得意なので、相手が押して出てくる場合は反対側にクロスを上げて、ゴール前で競り合う状況を作ることも指示した」

―後半31分にチョン・スンヨンに代えて、ユン・イルロクを投入した意図は何だったのか?
「チョン・スンヨンはとても体力が落ちていた。ユン・イルロクはたくさん動く選手で、守備面で貢献するので交代させた。ユン・イルロクにも何度もチャンスが訪れたがゴールを決められなかったのは残念だ。自分の役割を忠実にこなしてくれたと思う」

―みんながよくがんばったと思うが、特別に評価する選手を選ぶなら誰か?
「すべての選手がベストを尽くして戦ってくれた。渾身の力を振り絞ってプレーしていたことは、ベンチからもよく伝わってきた。そんな選手たちの姿がとても誇らしい」

―来年のU-20ワールドカップ出場権を獲得した。準決勝では北朝鮮と対戦することになったが、どのように準備するのか?
「北朝鮮の技量も良い。中国に勝利したが、その試合をしっかり分析して、手って気的に準備する考えだ。ワールドカップ出場権を獲得したが、今大会、我々の目標は優勝だ。まだ緊張を緩める段階ではない。今はお祭りのような雰囲気の選手たちだが、残りの試合で緊張を緩めるなと強調した。残りの2試合ですべて勝利し、優勝カップを持って帰国したい」

(文 吉田太郎)

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