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京都が劇的同点弾で価値ある勝ち点1、秋田監督「次につながる」

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[10.16 J1第26節 清水1-1京都 アウスタ]

 17位京都サンガF.C.が試合終了間際の劇的な同点ゴールで追いついた。貴重な勝ち点1をもぎ取り、この日敗れた15位F東京との勝ち点差は8に縮まった。

 前節の広島戦ではナビスコ杯との連戦で中2日だった相手に走り負け、0-3で完敗。さらに9日の天皇杯3回戦ではJ2の千葉に0-4と惨敗を喫した。しかし、この日の京都はどこか吹っ切れたような戦いぶりを披露した。

 試合は前半4分の失点から始まるが、動揺することなく試合を展開する。10試合ぶりの先発となったFW柳沢敦を中心に前へ前へ攻め込み、前半20分にFWディエゴからMF中山博貴へつなぐが、シュートはGK西部洋平の好守に阻まれた。同27分にはDF渡邉大剛のクロスにニアサイドへ飛び込んだ柳沢がヘディングシュート。これもGK西部に止められ、得点を奪えないまま後半に折り返した。

 後半に入っても前線に人数をかけ、果敢に攻めていく。後半9分にはディエゴのFKからDF森下俊がシュートを狙うが、GK西部がセーブ。こぼれ球を拾った柳沢のシュートは枠外へそれた。

 最後のところでゴールを割れず、このまま0-1で試合終了かと思われた後半44分、ついに執念が実った。MF中村太亮の左クロスをファーサイドで受けたDF増嶋竜也が胸トラップからPA内へ走り込んだディエゴへ浮き球のパスを送ると、ディエゴが冷静に押し込み、同点弾。その後は清水の捨て身の猛攻をしのぎ、残留争いにおいて価値ある勝ち点1を手に入れた。

 試合後のインタビューで秋田豊監督は「この勝ち点1がのちのち意味のあるものになればいい。ここ2、3試合では一番いい内容だった。次につながるゲーム」と、土壇場で追い付いたゲームを振り返った。今後はG大阪、仙台、川崎F、浦和、大宮と上位陣、残留争いのライバルとの重要な試合が続く。状況は依然厳しいが、今日のような最後の最後まで諦めない姿勢で残留争いを戦い抜いていくしかない。

(文 片岡涼)

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