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広島、9試合ぶりの黒星……。横浜FMが2-1逆転勝利!

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[10.31 J1第28節 横浜FM2-1広島 ニッパ球]

 J1第28節の2日目が各地で行われ、横浜市・ニッパツ三ツ沢球技場では横浜F・マリノスサンフレッチェ広島が対戦した。広島は勝てば11月3日のナビスコ杯決勝にはずみがつく上、リーグ戦9試合連続負けなしのクラブタイ記録の達成となったが、横浜FMが意地の2-1逆転勝利を収めた。

 横浜FMはシステムを変更、4-4-2のダイヤモンド型を採用した。GKは飯倉大樹、DFラインは右から波戸康広、栗原勇蔵、小椋祥平、田中裕介。ワンボランチは松田直樹、右MFは清水範久、左MFは兵藤慎剛、トップ下は中村俊輔が入った。2トップは小野裕二と山瀬功治が組んだ。

 対する広島は変則的な3-6-1を採用。GKは西川周作、3バックは右から横竹翔、中島浩司、槙野智章。ダブルボランチは森崎和幸と森崎浩司、右サイドは森脇良太、左サイドは山岸智が入った。トップ下は高萩洋次郎と高柳一誠が構え、1トップは李忠成が務めた。この日は右肩負傷で離脱していたエースの佐藤寿人がリーグ戦7試合ぶりにベンチ入りを果たした。

 前半序盤、横浜FMがショートパス中心で、広島はやや引き気味の位置から攻撃を展開した。共になかなかバイタルエリアを攻略できなかったが、広島が横浜FMのDFラインのミスを見逃さず先制に成功した。前半24分、横浜FMがDFラインでのパス回しにもたつくと、広島の李が猛プレスで奪いPA内に突進。ドリブルはGK飯倉に止められたが、こぼれ球を高萩洋次郎が拾って右足で蹴り込み、ゴールネットを揺らした。

 嫌なゴールの取られ方をした横浜FMだが、気落ちすることなく攻めの姿勢を貫いた。小野と山瀬の2トップが小柄なため、なかなかポストワークが機能しなかったが、前半33分にラッキーな形で同点ゴールを奪った。

 左サイドを山瀬が突破しPA内に侵入。これは広島DFに防がれたが、こぼれ球をPA左で拾った田中がミドルシュート。決してジャストミートしたわけではなかったが、シュートコース上にいた17歳FW小野裕二がヘディングでコースを変えてゴールイン。小野の今季リーグ戦2ゴール目で1-1の同点に追いついた。

 前半はその後、一進一退の攻防が続き1-1のまま終了。共にメンバー交代なく後半に突入した。後半8分、横浜FMが好機を作る。縦パスを山瀬が左サイドで受けてドリブル突進。巧みなボールコントロールで中に仕掛けるが、体勢を崩してしまいシュートは弱く、GK西川の正面を突いた。

 広島は後半9分、森脇に代えてMFミキッチを投入。勝ち越しゴールを目指した。そんな中、同12分、槙野がオーバーラップしてゴール中央やや左からミドルシュート。低く強烈だったが、相手選手をかすめてわずかに左に外れてしまった。

 横浜FMは後半17分、栗原の縦パスを左サイドで受けた小野がドリブル突進。PA内に侵入して右足を振り抜いたが、シュートは左のサイドネットに突き刺さり、決めきることができなかった。

 広島は後半19分、森崎浩に代えてMF青山敏弘を送り出した。そして同33分、高柳に代えてMF山崎雅人を投入した。これで広島は3枚の交代カードを使い、佐藤寿人の復帰はお預けとなった。

 後半36分、横浜FMが逆転に成功した。俊輔が中央から右サイドに攻撃参加していた栗原にパス。栗原はドリブルで持ち込み、PA右からシュートを打つかと思いきや、丁寧に横パス。これをベテラン清水範久が左足で叩き込み2-1とした。横浜FMはその2分後、小野に代えてFW端戸仁を送り出した。

 広島は何とか追いつこうと必死に攻める。後半41分にはゴール前でクリアボールを拾った山崎が左足でシュート。だがわずかに右に外れた。横浜FMは同43分、兵藤に代えてMF狩野健太を投入した。

 攻める広島、守る横浜FM。横浜FMはロスタイムに山瀬に代えてルーキーのMF松本怜を投入して時間を使う。試合はそのまま終了。横浜FMが広島にリーグ戦9試合ぶりの黒星をつけた。

(取材・文 近藤安弘)

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