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J2降格の京都は秋田監督解任も、今井社長は「白紙」を強調

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[11.14 J1第30節 浦和2-0京都 埼玉]

 4シーズンぶりのJ2降格が決まった京都サンガF.C.の今井浩志社長は今後の監督人事について「白紙」であることを強調した。

 京都は7月に加藤久前監督を解任し、秋田豊コーチが昇格。最下位に低迷しているチームのテコ入れを図ったが、その後も1勝3分12敗と立て直せず、4試合を残しての16位以下が確定した。

 秋田監督は試合後の記者会見で「来季については自分自身、整理が付いていないし、何も考えていない」と話すにとどまったが、報道陣の取材に応じた今井社長は「彼(秋田監督)とはあと1年、契約が残っているのは事実だが、いろんなことを考えて、もう一度J1に復帰できるようなチームをつくっていかないといけない。今のところまだ具体的なことは決まっていないが、これからそういうことも含めて、強化とも話し合っていきたい」と白紙段階であることを強調しながらも、今季限りでの解任に含みを持たせた。

 今回が4度目のJ2降格となった京都にとって、08年から3シーズンに及ぶJ1在籍期間は過去最長だった。「初めての3シーズン目を迎え、今季は加藤さんも選手の補強を進めて、上位を目指してスタートした。今年だけでなく、この3年間はJ1に残るという目標のために力を入れてきたが、その分、クラブ経営にも若干の影響が出ている」。今井社長によると、J2に降格する来季は予算規模が約3億円減り、20億円程度になる見通しだという。

 「強いチームをつくるには強い経営体質を持っていないといけない。経営再建とチームの再構築をこれからしっかり考えたい」。すでにFW柳沢敦とは来季の契約を更新しないことを発表。高年俸のベテラン選手を切り、若手主体に切り替えることで人件費削減に取り組む考えだ。今後はさらなる主力放出も予想される。3年間のJ1での経験を無にしかねないゼロからのスタートで、京都が再びJ2に戦いの場を移す。

[写真]京都の秋田監督

(取材・文 西山紘平)

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