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山形はシュート3本で3得点も…後半45分からの2失点で逃げ切れず

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[11.14 J1第30節 山形3-3C大阪 NDスタ]

 つかみかけていた勝ち点3が手のひらからするりとこぼれた。モンテディオ山形は3-1とリードしていた後半45分に失点すると、同48分にまさかの同点ゴールを献上。3-3の引き分けで勝ち点1を上積みするにとどまった。

 最近4試合で2得点に終わっていた攻撃陣が奮起した。前半25分、GKからのロングキック1本に抜け出したFW北村知隆が右足を振り抜く。チームとしての初シュートで先制点を奪うと、1-1の後半21分にはFW長谷川悠が勝ち越し点を決めた。同36分には途中出場のMF秋葉勝の左クロスから同じく途中出場のFW田代有三がシュート。一度はGKに弾かれたが、こぼれ球を再び田代が押し込み、3-1と突き放した。

 シュート3本で、今季2度目の1試合3得点。効率良く得点を重ねたが、試合後のインタビューで小林伸二監督が「思った以上に点を取れて、いろんなところが緩んだ」と振り返った通り、勝利を決定付けたかに思われた試合終盤に悪夢が待っていた。後半45分、CKのこぼれ球をMF清武弘嗣に蹴り込まれ、2-3。さらにロスタイムにもFWアドリアーノに同点ゴールを許し、まさかの引き分けに終わった。

 勝ち点2を失う格好となった山形だが、クラブによると、小林監督は「負けるかもしれない上位のチームから勝ち点を取れた。勝ち点3が1になったが、この勝ち点1をどう考えるか。勝ち点3が取れればすごくよかったが、勝ち点1は積み上げている」と、あくまで前向きに捉えていた。

 順位は仙台に抜かれて13位にひとつ落としたが、16位神戸も引き分けたため、降格圏との勝ち点差は6のままだ。「勝ち点3が1になって、このマイナス2をどう取るかというところは大きな勉強になったと思う。そういうことを大事に、残り4試合を戦っていきたい」と小林監督。この日の教訓を胸に2年連続のJ1残留を果たす。

(文 西山紘平)

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