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鹿島3位後退、指揮官「決定的な仕事をする選手が欠けている」

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[11.23 J1第32節 鹿島 1-2 磐田 カシマ]

 史上初の4連覇を逃したショックからか、立ち上がりやや元気のなかった鹿島アントラーズ。それでも2点ビハインドから攻撃の圧力を強めると、先発復帰したFWマルキーニョスらが遠目の位置から果敢にミドルシュートを放つなど反撃を開始。前半終了間際にはMF野沢拓也の左CKからニアサイドへ飛び込んだCB岩政大樹が追撃のヘディングシュートを決めた。

 後半はカウンターからサイドを突かれる場面こそあったものの、完全に“らしさ”を取り戻して磐田を圧倒。迫力ある攻撃で相手ゴールへと迫った。後半18分にはマルキーニョスからのパスを受けたMFフェリペ・ガブリエルが右足ミドル。26分には交代出場のMF遠藤康がDFラインの背後へ出したラストパスにFW興梠慎三が反応する。

 あわやの場面を作り続けた鹿島は、37分には右サイドからのクロスボールをマルキーニョスが決定的なヘディングシュート。GKが弾いたこぼれ球を交代出場のFW大迫勇也が右足で叩く。だが集中した守りを見せる磐田GK川口能活に身体でブロックされ、1点を奪うことができない。
 41分には岩政のヘディングシュートがGKの横をとおり抜けたものの、懸命な守りを見せる磐田守備陣が体を投げ出すようにストップ。最後は岩政を前線へ残してパワープレーに望みを託したが、ゴールライン際の攻防で押し込むことができなかった。

 勝ち点56で並ぶ3位・G大阪が湘南に勝ったことで鹿島は3位後退。また下位チームに勝ち点差を詰められ、AFCチャンピオンズリーグ出場権確保も安泰ではなくなった。オズワルド・オリヴェイラ監督は試合後のインタビューで「(シーズンを通して)決定的な仕事をする選手が欠けていたのは大きかった。負け数は一番少ないし、得失点差のバランスもいいけれど、試合を決めるところが欠けているのは課題だと思う」。残り2試合。チームは、決定力の部分で成果を残し、最低限のノルマをクリアすることができるか。

(文 吉田太郎)

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