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[アジア大会]“雑草”たちがアジア1に!!

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[11・25 第16回アジア競技大会決勝 日本 1-0 UAE 中国・広州]

 9月22日に行われた第16回アジア競技大会へ出場するU-21日本代表発表記者会見。日本サッカー協会の原博実技術委員長は「(アジア大会は)最大でJリーグの最後の6節のうち5節に関わる可能性がある。そういう事情もあって、それぞれのクラブ事情を考慮してメンバーを選んだ。関塚(隆)監督が選びたい選手を全員選べたわけではない」とリストに名を連ねた20名について説明した。

 1989年生まれのロンドン五輪代表候補、U-21世代にはMF香川真司(ドルトムント)を筆頭にGK権田修一(F東京)、MF金崎夢生(名古屋)といった各クラブで主力を担う選手たちがいる。欧州シーズン真っ只中、そしてJリーグが大詰めを迎える11月に行われたアジア大会に彼らは「クラブ事情」を理由に招集されなかった。
 今回のU-21日本代表はメンバー発表時、“1.5軍”とも揶揄されたチームだった。それでも、その“雑草”たちが大方の予想を裏切る躍進を遂げて日本にアジア大会初優勝をもたらした。

 W杯南アフリカ大会で日本代表のサポートメンバーを務めたFW永井謙佑(福岡大)がエースとして完全に独り立ち。スピードとテクニックは群を抜いていた。出場した6試合で5得点をたたき出して得点王に輝いた。
 エースの活躍だけではない。Jリーグ出場歴のないGK安藤駿介(川崎F)がゴールを守り抜き、ともに今季Jでの出場記録が100分そこそこの薗田淳(川崎F)と鈴木大輔(新潟)のCBコンビが1試合ごとに成長しながら、實藤友紀(高知大)、比嘉祐介(流通経済大)とのDFラインの安定感を高めた。「影のMVP」級のプレーを見せた山口螢(C大阪)と山村和也(流通経済大)のダブルボランチに加え、それぞれ持ち味を出したMF東慶悟(大分)、水沼宏太(栃木)、山崎亮平(磐田)のアタッカートリオの活躍も見逃せない。出場メンバーはほぼ固定されていたが、出番の少ないサブ組たちも好ムードをチームにもたらしていた。

 一戦一戦成長したイレブンが、まとまりのよさを生かして全員でつかんだタイトル。関塚監督が「このチームは間違いなくこの世代のベースになるし、そうしないといけない」と語ったように、メンバーたちは指揮官から大きな信頼を得た。
 ただ、選手たちはこれから実績上位の選手たちがメンバー争いに殴りこみをかけてくることを知っている。水沼は試合後のインタビューで「目指すのはオリンピック。あのときは良かった、と言われないように頑張る」。本格的なメンバー争いはこれから。ただ、“雑草”たちは今大会の優勝で自信をつかんで、ロンドンへのスタートラインに立った。

(協力=FAR EAST PRESS、文=吉田太郎)
第16回アジア競技大会特設

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