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名古屋から最多5人がベスト11入り、初受賞の増川「最初は信じなかった」

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 Jリーグ初優勝を果たした名古屋グランパスから最多の5人がベストイレブンに名を連ねた。MVPにも輝いたGK楢崎正剛が2年ぶり5回目、DF田中マルクス闘莉王が7年連続7回目。そしてDF増川隆洋、MFダニルソン、FWケネディが初受賞となった。

 司会者が順番に名前を読み上げると、増川の名前が呼ばれたとき、ひと際大きな歓声が起こった。「恐縮です」。そう第一声をあげた増川は「みんな意外だったんでしょ。僕も意外だった。最初に聞いたときは信じませんでした」と笑った。

 「コツコツとやってきて、派手な道じゃなかったけど、チームが結果を残した年に、自分もおまけで賞を取れてうれしいし、来年もこれに恥じないプレーを見せていきたい」。練習生をへて福岡に入団し、05年に名古屋に移籍。79年生まれの“黄金世代”ながら、日の当たる場所とは縁遠かった31歳の大型DFは感慨深げに話していた。

 今季、札幌から加入し、ボランチで驚異的な運動量を見せると、パンチ力のあるシュートで4得点を記録したダニルソンも初の受賞。「自分たちの目標だった優勝を達成できてうれしい。チームのみんなに感謝したい」と喜んだ。

 得点王とのダブル受賞となったケネディは「信じられないような一晩。自分だけでなく、チーム全員にとって信じられないような1年だったと思う」とあらためて喜びをかみ締めていた。

 17得点でFW前田遼一(磐田)と並び、2人での受賞となった得点王。表彰式ではゴールデンシューズが1足しかなく、「日本サッカー協会に迷惑をおかけしますが、やはり(自分と前田で)2足欲しいので、もう1足買っていただきます」と笑わせ、「このシューズを他のチームメイトに捧げたい。彼らのものでもあります」と仲間に感謝した。

 楢崎は「マス(増川)が入ったり、ダニ(ダニルソン)が入ったり、うちのチームから数多くベストイレブンに入ってうれしかった」と言った。ベストイレブンの約半数を占めた名古屋勢。2010年のJリーグが名古屋のためのシーズンだったことをあらためて示した。

▼各賞の一覧はコチラ

[写真]初のベストイレブン受賞となったDF増川隆洋

(取材・文 西山紘平)

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