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[選手権]那覇西は全国総体に続く16強止まり……

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[1.3 全国高校選手権3回戦 那覇西1-4久御山 ニッパ球]

 8強の壁は厚い。那覇西(沖縄)は久御山(京都)に1-4で敗れた。今夏に地元・沖縄で行われた全国総体でも16強止まり、冬の選手権こそはと意気込んだが、またもその先に進むことはできなかった。

 前半は失点したものの、0-1で折り返すというのはプラン通りだった。しかし松田邦貴監督からハーフタイムに「ラスト20分が勝負だぞ」という言葉があったはずが、その後にまさかの3失点を喫した。

 それでも最後の最後には意地をみせた。試合終了間際にFW當銘隆憲(3年)のシュートを相手GKが弾いたところに、DF仲宗根良太(3年)がつめて、1点を返した。これには仲宗根も「0点で終わるよりも1点を返したかった」とキッパリと話した。

 大会前には過酷な体力強化を行い、本大会へ臨んできた。だからこそ序盤から相手を動かし、疲れさせての後半勝負に持ち込みたかったが相手の技術に押し込まれた。試合後、MF宮城晃太(2年)は「前半、相手をもっと走らせたかった。後半やれればと思っていたらダメだった」と唇を噛んだ。

 堅守を武器にここまで戦ってきた那覇西にとって、4失点での敗戦は悔しい結果となってしまった。全国総体では大会優秀選手に選ばれた仲宗根も、今後サッカーは一応続けるもののあくまで心理カウンセラーをめざすために、地元の沖縄国際大に進学するという。だからこそ、今回の選手権には強い想いがあり、「正直、国立に行きたかった」と悔やんでいた。

 これで敗退となったが、夏に引き続いて今大会でも一定の結果を残せたことは、大きく評価できるはずだ。先発のGK稲福千秋(2年)やDF山内悠(2年)、MF新垣航平(2年)、宮城など主力の数選手がまだ2年生。この悔しさは来季以降に晴らすしかない。

(写真協力 『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 片岡涼)
【特設】高校選手権2010

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