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川島代役の西川がシャットアウト、“予行練習”も兼ねた完封劇

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[1.17 アジア杯B組 日本5-0サウジアラビア アルラーヤン]

 きっちりシャットアウトした。ザックジャパン3試合ぶり、今大会初となる無失点。GK川島永嗣を出場停止で欠いた守備陣がサウジアラビアを完封した。

 川島に代わってゴールを守ったGK西川周作(広島)は「ゼロにこだわって入ったし、立ち上がりから集中していた。チームとしてゼロで抑えて、目標を達成できたのは良かった」と胸を張った。

 川島の退場に伴い、緊急出場したシリア戦。最初のプレーとなったPKでA代表初失点を喫した西川だが、自身が先発した試合に限れば、09年10月8日の香港戦(6-0)、昨年10月12日の韓国戦(0-0)に続き、これで3試合連続の無失点。守護神不在のピンチに、きっちりと存在感を示した。

 後半開始からはA代表デビューとなるDF伊野波雅彦が右SBに入った。DF内田篤人が前半7分に警告を受け、21日の準々決勝が出場停止となることが決まったためだった。カタール戦に向けての“試運転”も兼ねた中での完封劇。後半18分には、シリア戦で警告を受けていたDF吉田麻也をベンチに下げる“温存策”も取った。

 それでも、吉田に代わって入ったDF岩政大樹を含め、守備陣が崩れることはなかった。許したシュートは9本。そのうち枠内に飛んできたのは3本だけだったが、後半38分、MFシャルフーブの直接FKも西川が横っ跳びで弾き出した。一方的な試合展開の中でも最後まで集中を切らすことなく、サウジの反撃を封じ込めた。

 吉田は「ケガや累積で出られない選手がいてもやれるということを見せられた。試合に出ている、出ていないに関係なく、どの選手が出てもチームとして機能している。他の選手が入ってゼロだったことがチームとしてよかった」と力を込めた。

 21日の準々決勝・カタール戦は川島が出場停止明けとなるが、内田が累積警告で出場できない。もしも吉田がカタール戦で警告を受ければ、勝ち上がっても準決勝は出場停止となる(準々決勝終了時点で累積警告1枚なら準決勝には持ち越さない)。今後、起こり得るアクシデントへの“予行練習”ともなったサウジ戦。この日の完封勝利が持つ意味は果てしなく大きい。

[写真]完封に抑えたGK西川

(取材・文 西山紘平)

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