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伊野波がA代表初先発へ、3バックも視野に

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 日本代表DF伊野波雅彦(鹿島)が国際Aマッチ初先発を果たす。21日のアジア杯準々決勝・カタール戦はDF内田篤人が出場停止。右SBの代役には、17日のサウジアラビア戦(5-0)で後半開始から出場しA代表デビューを飾った伊野波の起用が確実だ。

 大一番での先発デビューにも「いつも通りにやれればいい」と平常心を貫いた。「ボールを持てる選手が多いし、タメをつくれるので、上がっていくスペースができやすい。自分のところではシンプルにやって、ボールを持てる選手に運んでもらって、自分はスペースを狙っていきたい」。そう言って試合へのイメージを膨らませた。

 すでに“試運転”を済ませている。サウジ戦は内田に代わって後半開始から右SBでプレー。「45分出られたことは次につながる」と手応えをつかんだ。3-0の後半6分にはオーバーラップからFW前田遼一のゴールをアシスト。不慣れなSBでのプレーにも素早く適応した。

 CBを本職とする伊野波が右SBに入れば、左SBのDF長友佑都をより高い位置に押し出すことで自動的に3バック気味の布陣にも移行できる。「こちらが攻撃的にいかなければいけない状況も出てくると思う。3人で守らなければいけない状況、カウンターの場面は出てくると思うので、上手くやりたい」。ドーハ入り後、ザッケローニ監督から3バック時のポジショニングなどを個別指導された伊野波。一発勝負のトーナメントで1点が欲しい展開となれば、試合の中で3バックに変更する可能性もある。

 内田のようなスピード、攻撃力はなくても、伊野波には伊野波の持ち味がある。4バックでも3バックでも問題はない。ユーティリティー性を武器に試合展開や流れに応じて柔軟に戦術を使い分け、チームに新たな可能性をもたらす。

[写真]右SBで国際Aマッチ初先発が濃厚なDF伊野波雅彦

(取材・文 西山紘平)

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