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「デル・ピエロになれ」、ザックが香川を左サイドで起用し続けた理由

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 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督がアジア杯優勝から一夜明け、MF香川真司(ドルトムント)を所属チームでプレーするトップ下ではなく、左サイドで起用し続けた意図を初めて明かした。

 「トップ下で彼の能力が生きることは分かっている前提で、使いようによってはスタートポジションが左の方が、トップ下以上に能力を発揮できると思っている」

 そう言うと、「イタリアの選手に香川と似た特徴を持っている選手がいる。左から中に入って、いいプレーをする選手だ」と、元イタリア代表のエースの名前を挙げた。

 「それはデル・ピエロだ。試合の中での役割は、2人はよく似ている。彼にもその話はした」

 左サイドから中に切れ込んでのプレーを得意とするFWアレッサンドロ・デル・ピエロ。そのイメージを持つように、香川に直接指導していたという。

 「大会開始直後は少し疑問があったかもしれないが、試合を重ねるごとに良くなった。オフザボールの動きが増え、ボールのないところで動くことで、DFに的を絞らせないことを理解した。そうすれば相手にとって読み切れないプレーができることを分かったと思う」

 右第5中足骨の骨折で無念の離脱となった背番号10に寄せていた大きな期待と信頼。香川が左サイドで新境地を切り開いたとき、指揮官の思い描く理想のチーム像にまた一歩近づくはずだ。

[写真]決勝から一夜明け、宿舎で取材に応じたザッケローニ監督

(取材・文 西山紘平)

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