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「鷹になりたい」、未来の10番候補・柴崎が同期3人と決意表明

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 鹿島アントラーズは4日、カシマスタジアムで新人披露会見を行い、MF柴崎岳(青森山田高)、MF土居聖真(鹿島ユース)、MF梅鉢貴秀(関西大一高)、DF昌子源(米子北高)の新加入選手4人が出席した。

 異例とも言える高校2年時の昨年1月に入団が内定し、早くから練習に参加してきた柴崎は「中盤には日本代表にも入っていた小笠原選手、中田選手、青木選手がいて、自分が入ることになったらやりがいのあるチームだなと思っていましたが、来てみたらその通りで、練習から自分のプレーをさせてもらえず、やりがいのある練習をさせてもらって、まだまだ成長できると思っています」と、すでにプロのレベルを体感しているようだ。

 井畑滋社長は新人4選手の背番号について「クラブ創設20周年なので20番台という意味もある」と説明した上で、将来的に20番の柴崎には10番、28番の土居には8番、27番の梅鉢には7番、23番の昌子には3番を目指してほしいとの思いも込めていることを明かした。

 ドリブルやゴール前での攻撃センスに長ける土居には現在の8番のMF野沢拓也、梅鉢はポジションは異なるものの同じ関西出身であるDF新井場徹、大型CBの昌子にはDF岩政大樹の後継者という意味もあり、何より未来の10番候補として柴崎に20番を与えたことはクラブの期待の大きさを表している。

 今季の目標として「1年目から試合に出てチームに貢献すること」を掲げた柴崎だが、同じボランチにはMF小笠原満男、MF中田浩二、MF青木剛という元日本代表選手3人がいるだけでなく、今季から新たに日本代表MF本田拓也も加わった。ポジションを勝ち取ることはそう簡単ではない。

 「初めて練習でやったときは、まだまだJリーグで通用するプレーじゃないなと思った。手応えというか、自分のパスとかは通用したのかなとも思ったけど、それ以外は全然。これからフィジカルや走力を上げていきたい」と、本人も今後の課題を自覚しており、「練習から果敢に挑んでいきたい。球際の強さとか、したたかなゲームコントロールを練習や試合から見て学んでいきたい」と目を輝かせた。

 報道陣から「自分を動物に例えて、自分の性格を分析すると?」という質問が飛ぶと、「そうありたいと思うのは鷹。鷹のように、視野を広く持ち続けたい。今はまだスズメぐらいなので、鷹のようになりたい」と答えた。視野の広さやパスセンスは柴崎の武器だが、それでも現状に満足することなく、短所を補うと同時に、長所もさらに伸ばしていくつもりだ。

 「五輪に出場したい気持ちは常に持っている。同年代でメンバーに入っている選手もいるので、追い付けるように頑張りたい」。12年のロンドン五輪を目指すU-22日本代表入りを目標に掲げると、「将来的にA代表に入りたい気持ちはある。今の代表では長谷部選手を目標に頑張りたい」と誓った。高校ナンバー1MFから期待の大型ルーキーへ。大きな夢に向かって、一歩一歩プロの道を進んでいく。

[写真]鹿島に新加入した左からMF柴崎岳、MF土居聖真、MF梅鉢貴秀、DF昌子源

(取材・文 西山紘平)

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