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[PSM]鹿島、“マルキ後継FW”が来日初ゴール

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[2.19 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島3-0水戸 カシマ]

 11年シーズンへ向けて大量10選手を迎え入れた鹿島アントラーズ。その中で、期待の新外国人FWカルロンが来日初ゴールを決めた。FW興梠慎三と2トップを組んで先発した190cmの新エース候補は前半23分、左サイドのMFフェリペ・ガブリエルのパスをPAのMF野沢拓也がダイレクトで落としたところを右足ダイレクトで合わせて先制ゴール。昨年12月までプレーしていたウニオン・レイリアでは、当時ポルトガルリーグ2位につける14試合9得点をたたき出していたストライカーが、その決定力の高さをいきなり見せ付けた。

 この日は前半45分のみの出場。それでもフィジカルの強さと空中戦の強さも印象付けたカルロンは「ゴールを決められたこと、そしてチームが勝ってくれたことはボクにとって貴重だったと思う。FWはどうしてもゴールを多く求められる。どんな形でもゴールを取れたことはうれしく思う」と初ゴールについて喜んだ。
 前半はDFラインの背後でボールを受けようとしながら、動き出しが遅れるなど周囲との呼吸が合わずにボールがタッチラインを割る場面もあった。チームの対外試合が少なかったこともあり連係面に不安ものぞかせたが、それでもゴールシーンではFWを追い越した野沢をしっかりフォローする形でポジションをとり、狙い通りのゴール。「連係の面はまだ完璧ではないけど、日に日に良くなっている」と手ごたえも口にしていた。

 鹿島での4シーズンでリーグ戦59ゴールを挙げ、今オフに仙台へ移籍したFWマルキーニョスと比較されることは分かっている。ただ「マルキーニョス選手がアントラーズの歴史に名を刻んだ偉大なレジェンドであることは分かっているし、敬意を持っている。でも私は私なりのサクセスストーリーを刻めるようにやっていきたい」と“自分なり”に貢献することでチームを勝利へ導くことを誓った。マルキーニョスが背負ってきた背番号18を引き継いだ“大砲”カルロン。エリア内でのプレーが武器という新エース候補は「来週のゼロックスカップで勝利していい形で開幕を迎えたい」という言葉通りに、まずは名古屋グランパスと戦う「富士ゼロックススーパー杯」(26日、日産)で鹿島に今季ひとつめのタイトルをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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