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U-17代表候補、ジャマイカ生まれの注目FW鈴木「J相手に点を取りたい」

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[2.23 練習試合 U-17日本代表候補0-1湘南 馬入]

 U-17代表候補のFW鈴木武蔵(桐生一高)は、0-1で敗れた湘南戦後、「シュートが全然打てなかった」と話していた。ロングパスを受けては、PA内へ仕掛けていったが、途中でボールを失う場面も目立ち、枠内へのシュートは“ゼロ”。なかなか本来の力をみせることはできなかった。

 それでもJ選手相手にも当たり負けせず、やわらかなボールタッチから足下へボールを落ち着かせての展開力はさすがのものをみせた。これには「後半はチャンスもあった」と振り返る通りだ。しかし、だからこそ、そのチャンスをものにできなかった悔しさが強く、「もっと危ないところをついていければよかった。裏に抜け出したりするプレーがあまりできなかった」と反省の言葉ばかりが口をついた。

 ゴールという結果は残せなかったが、収穫はあった。「前は良くなかった」と話すFW南野拓実(C大阪U-18)との2トップだが「今日やってみたら良くなってきた」と連動しての動きに手応えを感じた様子。南野がボールを受けた瞬間に鈴木が走りこむなど、以前よりも互いを意識してのプレーが増えてきた。しかし、まだまだ満足はしていない。「もっと二人で崩せる場面があったと思う」と話し、次こそは2トップの二人で結果を勝ち取ると強く意気込んでいた。

 ジャマイカ生まれという異色の経歴を持つ鈴木は、全国的には無名に近い選手だった。しかし、昨年7月に新潟で行われた国際ユースサッカーで活躍をみせると、各関係者から一躍注目を浴びた。そして、8月に行われた豊田国際ユースでもU-16代表の主力FWとしてプレー。今回のU-17代表候補に名を連ねるまでに成長してきた。

 今回の合宿では、なかなか結果を出せずも、吉武博文監督からは根気強く起用されている。その期待に応えるためにも「今回の合宿ではJ相手に点を取って、結果を残したい。W杯のメンバーに選ばれるように努力していく」と鈴木は話した。今回の合宿も残るは2試合。なんとしてでも得点という結果を残して締めくくりたい。

(取材・文 片岡涼)

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