beacon

被災地・鹿島から、精一杯の支援活動

このエントリーをはてなブックマークに追加
 鹿島アントラーズのFW興梠慎三が「恩返し」を誓った。興梠の地元・宮崎は口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳の噴火と度重なる被害に見舞われてきた。その中で昨年5月には鹿島、鹿島選手会より義援金100万円が宮崎に寄付されるなど、地元を支えてもらってきている。それだけに今回は自分たちが恩返しする番。同じ宮崎出身のMF増田誓志と相談して「恩返しできたらいい」と口にした。

 東日本大震災によってチーム活動が休止するほどの打撃を受けた鹿島だが、すでに被災して苦しんでいる人々への支援の輪が広がってきている。前日27日には液状化で被害の出ている茨城県潮来市出身のMF小谷野顕治やMF本山雅志、また地元の宮城県が被災したMF遠藤康が中心になり、潮来市の日の出小学校でサッカー教室を行った。また同じく地元の岩手が被災したMF小笠原満男の呼びかけにより、東北地方へジャージ、子供服など支援物資を届ける活動も行われている。

 震災により自分たちも断水という苦しい状況を経験した選手たちだからこそ、2週間以上も学校の体育館などで生活する人々の苦しみは痛いほど分かる。DF中田浩二は「今だけでなく、今後も続けていく」。この日約2週間ぶりに練習を再開した鹿島は、より苦しんでいる人たちのためにできることをやる決意だ。

(取材・文 吉田太郎)

TOP