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[CL]明暗分かれた日本人対決、内田「まだ半分」、長友「最後まであきらめない」

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[4.5 欧州CL準々決勝第1戦 インテル2-5シャルケ04]

 欧州CL史上初の日本人対決が準々決勝の大舞台で実現した。シャルケ04(ドイツ)のDF内田篤人が右SBで公式戦12試合連続の先発出場を果たすと、インテル(イタリア)のDF長友佑都は後半31分から左SBで途中出場し、公式戦3試合ぶりとなるピッチへ。ロスタイムを含めた17分間、同サイドで火花を散らした。

 後半46分には“直接対決”のシーンもあった。縦パスに抜け出した内田がPA内右サイドに進入。必死に戻った長友がスライディングでカバーに入り、ゴールキックに逃れる。夢のマッチアップ。試合後のテレビインタビューで内田が「CLで日本人同士がベスト4をかけて戦うというのは素晴らしいことですが、すぐにもっともっと日本人が出てくると思うし、あまり意識はしていない」と淡々と話した一方、長友は「日本人としての誇りを持って戦いました。気持ちは伝わると思うので、それを見せようと必死にプレーした」と、歴史的な一戦を振り返った。

 史上初の日本人対決は、明暗がくっきり別れた。先発の内田は立ち上がりからチャンスを演出。前半4分、正確な右クロスでFWラウル・ゴンサレスのヘディングシュートを引き出すと、その後も積極的な攻撃参加を見せ、右サイドで攻撃の起点となった。守備でも体を張ってシュートブロックに入るなど奮闘。欧州CL準々決勝という舞台にも臆することなく持ち味を発揮した。

 一方の長友は2-5の後半31分、10人と数的不利な状況でピッチに送り込まれた。攻守に駆け回り、1点でも返そうと、オーバーラップも見せたが、FWエトーからパスが出て来ない場面もあり、見せ場はつくれなかった。

 結果は5-2でアウェーのシャルケが大勝。「ああいう相手にアウェーで無失点は難しい。2点取られたけど、全員で戦って、追い付いて追い抜くことができた」。第1戦の結果に満足する内田だが、「まだ半分が終わっただけ。まだ180分のうちの90分しか終わってない。練習からしっかりやって、みんなで戦って勝ちたい」と表情を引き締め、長友も「まだまだ結果は分からないので、次のアウェーで最後まであきらめないで戦いたい」と誓った。

 第2戦はシャルケのホームで13日に行われる。シャルケが前回王者に引導を渡すか、インテルが奇跡を起こすか。ベスト4進出をかけた日本人対決第2ラウンド。次こそは両者がそろって先発のピッチに立つ姿も見たい。

(文 片岡涼)

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