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[被災地に希望を ベガルタ戦士の誓い]vol.9_FW中島裕希

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 東日本大震災による被害を受けたベガルタ仙台は4日から千葉・市原市内でキャンプをスタートさせた。ゲキサカでは今回、仙台イレブンの想いを取材。第9回はFW中島裕希です。昨年は右足第5中足骨を骨折するなどして出番が減り、主力で試合に出られるようになってからはワーストとなるリーグ戦1得点に終わった。今季は完全復活し、同じ富山一高の先輩・FW柳沢敦と2トップを組み、被災者・ファンを喜ばせることを誓った。

以下、一問一答

―ここから体を作り直し、Jリーグ再開に備えます。状態はどうですか?
「そうですね、動けていないので、多少の重さはあるけど、ここからまだ再開まで時間はある。いいコンディションになるようにやっていきたです」

―震災のときはどういう状況でしたか?
「外に居て、買い物をしてました。そのとき凄く揺れたので、やばいなと思いました。家に帰ってみると、いろんなものが倒れてぐちゃぐちゃで、壁にも亀裂が入りましたね。そのあと、実家のある富山に帰ってました」

―被災地を勇気づけたい思いがあるようですが。
「復興に向けて、まだまだこれからが凄く苦しいと思います。自分たちは、サッカー選手として、何ができるかだと思う。そういうのを考えて、できることをやりたい。震災があって、自分たちは、さらに背負うものが大きくなったと思う。宮城県のみんなのためにも、自分たちが頑張って、復興のためにも、サッカーを通して街を盛り上げられたらと思う」

―より一層、周囲から注目されると思うが、どのようなシーズンにしたいですか? チーム、そして個人として。
「やっぱり、僕らのよさはチームの団結力。いま、日本もそれを求められていると思う。より団結して、チームでしっかり戦っていきたいですね。そういうところ見せたいです。個人的には、今年は良いFWがたくさんいる中で、まずは試合に出ることが大事。練習中から結果を出して、しっかりアピールしていきたい」

―高校でも鹿島でも先輩で、尊敬する柳沢選手が加入しましたね。
「ほんとにいい関係でやれてます。2トップでプレーできれば、みなさんが喜んでくれると思うし、盛り上がると思うので実現できるように頑張りたいです」

―被災者・ファンも柳沢-中島の2トップを期待していると思います。鹿島ファンも喜ぶかもしれません。被災者に何かメッセージをお願いします。
「自分も試合に出たいし、何よりも、勝ちというのがみなさんにとって笑顔だったり勇気だったり、希望を与えられると思う。ヤナギさんとの2トップで活躍して、勝ちを送りたいですね」

(文 近藤安弘)

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