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興梠がダメ押し弾、チームの今季8得点目でFW陣に待望の初ゴール

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[4.13 ACL第6節 シドニーFC0-3鹿島 シドニー]

 FW陣に待望の今季初ゴールが生まれた。鹿島アントラーズは2-0の後半47分、FW興梠慎三がダメ押しの3点目。MF野沢拓也のスルーパスに抜け出し、落ち着いて右足でゴールに流し込んだ。

 思わず左こぶしを力強く握りしめた。2点リードで試合は終盤。勝ち点3はほぼ手中におさめていたが、この1点が持つ意味は果てしなく大きかった。

 今季公式戦4試合を戦い、勝利のなかった鹿島。これまで5得点を決めていたが、FW陣にはゴールがなかった。名古屋との富士ゼロックススーパー杯(1-1、PK1-3)は野沢の直接FKによる1得点。J1開幕戦の大宮戦(3-3)はCKからDF伊野波雅彦、DF岩政大樹が決め、もう1点はオウンゴールだった。今月6日のACL水原三星戦(1-1)もCKからDF中田浩二が決めた1得点のみ。3-3の引き分けに終わった大宮戦後、興梠は「僕が決められなくてチームに迷惑をかけた。ふがいない」と責任を痛感していた。

 この日は水原戦から2トップの組み合わせが変わり、FW大迫勇也に代わって新加入のFWカルロンが公式戦初先発。公式戦5試合連続で先発のピッチに立った興梠にも危機感はあった。

 前半13分、PA外から積極的にミドルシュートを放つと、同41分には鋭い突破から先制点を演出した。後半6分の追加点も、高い位置でボールを奪った興梠が起点になった。それでも満足することなく、最後まで貪欲にゴールを狙い、終了間際のダメ押しゴールにつながった。1点目は野沢、2点目はMFフェリペ・ガブリエルという中盤の選手のゴール。チームの今季8得点目で、ようやくFWによる得点が生まれた。

 FWマルキーニョスが退団し、不安視されたFW陣。初先発となったカルロンはなかなかシュートチャンスをつかめなかったが、献身的なプレーでチームに貢献するなど徐々に日本のサッカーにも順応してきている。そして、待ちに待ったエースの一発。熾烈な戦いの続くACL、そして23日に再開するJリーグに向け、これ以上ない締めくくりとなった。

[写真]後半ロスタイムに待望の今季初ゴールを決めたFW興梠慎三

(文 西山紘平)

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