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勝ち切れない鹿島、今季4引き分けに本山「去年と同じ結果になる」

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[4.19 ACL第4節 鹿島1-1水原三星 国立]

 想定していた以上だった。鹿島アントラーズは5バックで守備を固める水原三星を攻めあぐね、直接FKで先制を許すと、セットプレーから同点に追い付くのが精一杯。勝てば首位奪取となる一戦は1-1ドローに終わった。

 MF本山雅志は「監督からそういう可能性もあるとは聞いていた」と、アウェーの水原が守備的な戦いをしてくることはある程度予想していた。しかし、MF青木剛が「あそこまで5バックでがっちり引いてくると、崩すのは難しい」と振り返った通り、各ポジションに韓国代表選手をそろえる水原の徹底した守備固めを打ち破るのは容易ではなかった。

 青木は「韓国のチームじゃなくて、レベルの差のある格下と呼ばれるチームが引いてきたとしても難しい。それが韓国という力のあるチームが引いてきたので、崩すのは難しかった」と言い、前線で孤立したFW興梠慎三も「何もできなかった。5枚がきっちり並んできて、どう動いていいか分からなかった」と力なく語った。

 失点からわずか6分後にセットプレーから追い付くあたりは鹿島らしかった。しかし、2点目が奪えない。後半14分に本山がピッチに入ってからは中盤でパスが回るようになったが、なかなかゴール前で決定機をつくれず、シュートの意識も低かった。

 本山は「中盤での崩しはできたけど、もっとシュートを打っていくことも大事だったかなと思う。パスはさばけたけど、(興梠)慎三を上手く使えなかった。もう少し上手く使えるようにしたい」と反省の言葉を口にした。

 これでACLは1勝3分。3月6日のJ1開幕戦も大宮と3-3で引き分けており、負けてはいないが、勝ち切ることもできていない。リーグ4連覇を逃した昨季も負け数はリーグ最少の6敗だったが、引き分けは12(新潟の13に次ぐ数字)を数えた。

「追い付けたのはよかったけど、追加点が取れないと、去年と同じ結果になる」。そう指摘した本山は「相手は高さもあったので、センタリングの種類とか、もっと崩し方を考えないといけない」と厳しい表情で話していた。

[写真]鹿島MF本山

(取材・文 西山紘平)

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