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先発9人が“新戦力”の湘南は見せ場なく初黒星、大井「いい薬」

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[4.30 J2第9節 湘南0-1横浜FC 平塚]

 開幕3連勝を狙った湘南ベルマーレは開始1分の失点を跳ね返せず、0-1の零封負けに終わった。4-2-3-1でスタートすると、後半18分からFW巻佑樹を投入して4-4-2、同31分にはMF岩上祐三が入って3-4-3と目まぐるしくシステムを変えたが、最後まで攻撃がかみ合わず、シュート10本を打ちながら決定機は数えるほどだった。

 DF大井健太郎は「力のある選手が多いと思うし、一つひとつの集中力を高めないといけない」と立ち上がりの失点を反省。「横浜FCの粘り強いディフェンスに効果的な攻撃もなかった。そこも今後の課題になると思う」と、攻撃面にも言及した。

 1年でのJ1復帰を目指す湘南にとって、一戦一戦の重みはJ1を戦った昨季以上のものがある。J1昇格を果たした09年のJ2では開幕5連勝を飾っているだけに、痛い1敗には違いないが、長いシーズンを考えれば、挽回の余地はある。MF坂本紘司は「この時期でよかった。終盤にこういう試合をしてしまったら昇格できない」と話し、大井も「早い段階で一つ負けたのは悔しいけど、いい勉強になるし、いい薬になると思う」と前向きに捉えた。

 この日の先発メンバーのうち、FW佐々木竜太、大井、DF石神直哉、GK西部洋平の4選手が移籍加入。MF菊池大介、DF鎌田翔雅は期限付き移籍から今季復帰した。MFアジエルも昨季は負傷で1シーズンを棒に振っている。MF永木亮太、DF遠藤航は昨季それぞれ特別指定選手、2種登録選手としてJ1で11試合、6試合に出場しているが、新加入選手だ。先発11人のうち9人が“新戦力”という現状を考えれば、まだまだ上積みはある。

 西部は「ここでガクッと来るようではダメ。次の試合も近いし、切り替えるしかない」と力を込めた。メンバーがガラリと変わっただけに、たとえ新加入選手であろうと遠慮するつもりはない。「(大井)健太郎もリーダーシップがあるし、そういうのを上手くカバーして、声をかけていきたい。自分もそういう年齢なので」。仕切り直しとなる5月4日の水戸戦。J1での経験も豊富なベテラン勢がチームをもう一度立て直せるか。

[写真]湘南DF大井(左)

(取材・文 西山紘平)

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