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新潟・酒井高徳の弟、宣福がデビュー!兄の“一喝”に応えるシュート

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[5.7 J1第10節 大宮0-0新潟 NACK]

 アルビレックス新潟のDF酒井高徳の弟、FW酒井宣福がJリーグデビューを果たした。大宮戦の0-0の後半43分からMF小林慶行に代わって出場。右MFに入り、左SBでフル出場した兄の高徳とともに、チームの勝利に貢献しようと奮闘した。

 ロスタイムを含めて約4分間のプレーとなったが、シュートを1本放つなどらしさを見せた。宣福は「少ない時間でしたけど、出られたことが嬉しい。監督からは、前を向いたらドリブルでどんどん仕掛けてシュートを打って、点を取ってこいと言われた。サポーターの声援は嬉しかったけど、シュートを外した時も声をかけてくれて、逆に申し訳なかった。チャンスがあったら次は決めたい」とデビュー戦を振り返った。

 ロスタイムにFWミシェウの落としからシュートを放った。約4分間の出場でシュート1本は、多いとは言えないが、チーム全体でもこの日は9本しか打っておらず、途中投入された選手らしい積極的なプレーを見せたといえる。そこには試合前に、兄の“一喝”、叱咤激励があった。

「前の夜にも、準備しとけよと話していた。(でも)スタメンの選手にボールを配ってばかりだったので『試合に出る気はあるのか!? シュート練習しとけよ!』と言いました。シュートを打てたのは、俺のおかげですね(笑)」

 宣福にとってベンチ入り自体が初めてのことで、試合前のウォーミングアップで行ったシュート練習では、遠慮があったのか、先輩選手にボールを配給する役ばかりをこなしていた。まだ18歳。初々しい光景ともいえるが、これを兄から注意された。

 試合後、シュートについて「あの選択は良かったと思うと言われました。試合に慣れていけば、どんどんできるようになるからと言われました」。宣福は兄に評価され、笑顔を見せた。

「(売りの)体の強さ、そこはある程度、通用するかなと思います。でも、プレースピードにあまり慣れていないので、もっと落ち着いてプレーできるようにしたい。チャンスがあったら、その分、点を取りたい。兄のクロスからゴール? その形が理想だと思います」

 宣福は兄のクロスからゴールを決めるという目標を掲げた。もちろん、兄のパスではなくても、次に出たら初ゴールを狙っていく。「僕とは対照的で、俺が俺がというタイプ」(高徳)という積極性とフィジカルが売りのストライカー。これからも兄と切磋琢磨し、次はプロ初ゴールを決める。

[写真]Jデビューを果たした酒井宣福

(取材・文 近藤安弘)

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