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“鬼門”に沈んだ鹿島はシュート3本の完敗、悲願のアジア制覇ならず

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[5.25 ACL決勝トーナメント1回戦 FCソウル3-0鹿島 ソウル]

 またとしても“鬼門”に阻まれた。鹿島アントラーズは敵地で0-3の完敗。2年前、やはり決勝トーナメント1回戦でPK戦の末、敗れたFCソウル(韓国)に返り撃ちに遭った。3年連続となるベスト16敗退。大会方式の違った08年大会の準々決勝敗退を含めれば、4年連続で決勝トーナメント初戦で散った。

 力負けだった。シュート数は3対20。1本もシュートを打てなかったFW興梠慎三は「チャンスは前後半含めてなかった。今日は完敗」と認める。チーム全体で前半のシュート数はゼロ。後半に入っても反撃の糸口を見つけられず、後半26分のDF岩政大樹がゴールネットを揺らしたシュートはオフサイドを取られるなど運にも見放された。

 21日のJ1浦和戦(2-2)で温存したMF小笠原満男、DF新井場徹が先発復帰し、必勝を期したが、全体的に運動量が上がらず、球際でも競り負け、セカンドボールも拾えなかった。クラブによると、MF青木剛は「試合を振り返るのが今は難しいが、いつもなら足が出ないところで出たり、体を張ってスライディングされたり、相手の方に気迫があった。これまでの対戦相手と少しレベルが違った」とコメント。今年こそという思いがプレッシャーになったか、最後までリズムに乗れなかった。

「今日の試合は1日でも早く、一瞬でも早く消しゴムで消して、次に進まなくてはいけない」とオリヴェイラ監督は言う。リーグ戦も1勝2分2敗の暫定15位と低迷している。この敗戦から切り替えるのは簡単ではないが、いつまでも引きずっているわけにはいかない。興梠は「この負けを受け止め、悔しいけど、Jリーグに気持ちを切り替えてタイトルを取れるように頑張る」と言った。悲願のアジア制覇はならなかった。しかし、だからこそJリーグ王者の奪回は何としても成し遂げる。

(文 西山紘平)

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