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世代交代進むザックジャパン、遠藤「それが代表。僕自身、気が抜けない」

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 世代交代の“波”に負けない。日本代表MF遠藤保仁(G大阪)が代表生き残りへ危機感を強めている。チーム最年長の31歳。段階的に世代交代を進めるザッケローニ監督は「大切なのは過去ではなく未来」と、3年後のブラジルW杯を見据えたチームづくりを本格化させている。

「アジア杯までは時間がなかったし、ある程度、(南アフリカ)W杯組で占めていた。これからはどんどん若い選手が入ってくると思う。日本だけでなく、どこの国でも3年後のW杯に向けてどんどん若い選手を試すのは普通のこと」

 キリン杯に臨む日本代表には19歳のFW宇佐美貴史が招集されるなどA代表初選出が3人。MF阿部勇樹やMF松井大輔、DF岩政大樹らこれまでの常連選手が選考から漏れた。「驚いてもないし、監督もたくさんの選手を見たいと思う。それについては特に何も感じてない」と平常心を強調する。

「いつだれが入ったり、外れたり、分からない。それが代表だと思うし、僕自身、気が抜けない。代表に来たときもそうだし、チームでアピールすることも大事。選手全員がそういう気持ちを持てば、代表にとってもいいこと。競争しながら一人ひとりが成長していければいいと思う」

 若手に負けるつもりはない。経験豊富なベテランだからこそチームに貢献できることがある。9月に始まるW杯アジア3次予選に向け「これからだんだん予選が入ってくると、1日、2日前に選手が集まるということが増える。いいシミュレーションになる。国内に残っている選手がいいコンディションになると思う。こういう状態が増える」と力説。わずか2日間の準備期間、欧州組3人が試合前日の合流となった今回の状況も前向きにとらえている。国際Aマッチ106試合出場。何度も激戦のW杯予選を経験してきた背番号7が、14年のブラジルW杯までザックジャパンを引っ張っていく。

[写真]世代交代の進むチームの中でベテランとして存在感を放つMF遠藤保仁

(取材・文 西山紘平)

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