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J注目の大学生MF山村、同点ゴールをアシスト

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[6・1 国際親善試合 U-22日本代表 3-1 U-22オーストラリア代表 東北電ス]

 鹿島アントラーズと川崎フロンターレ、そしてジュビロ磐田が争奪戦を繰り広げている大学生MFが、2万超の観衆の前でその実力を示した。U-22日本代表の主将を務めるMF山村和也(流通経済大)はこの日、MF山口螢(C大阪)とダブルボランチを組んで先発。前半3分にPAでキープしたFW永井謙佑(名古屋)から出されたラストパスに走りこんで放った右足シュートは相手DFの好守によって阻まれたが、前半ロスタイムに大学選抜でもともにプレーしていた永井とのコンビでゴールをもたらす。

 中盤右寄りの位置でセカンドボールを上手くコントロールした山村は、守りを固めに入る相手に余裕を与えずにドリブルで突進。絶妙なタイミングで出されたCBと左SBの間を射抜くスルーパスに反応したのは永井だった。「永井さんは決定力あるし、信頼しています」というエースはそのまま同点ゴールをねじ込んだ。

 注目MFによる鮮やかな同点アシスト。山村は後半39分にFW大迫勇也(鹿島)が決めた3点目のゴールにも絡み、勝利に大きく貢献した。この日は5月31日の前日練習で「ボールを失う回数が多い」「遠くが見えていない」と課題に挙げていた部分も改善されていたが、本人は「もう少し、攻撃の部分での形をつくることができていなかった」と反省。また前半は相手のパスワークに動かされてスペースを与えてしまう場面もあった。それだけに逆転勝利にも満足感はない。

 この後は5日に関東大学リーグ戦の国士舘大戦を行い、6日と7日は東京都内で行われるU-22日本代表合宿に参加。また8日には総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの出場権を懸けた関東代表決定戦を日本体育大と戦う。6月19日と23日にはチームリーダーとしてクウェートとのロンドン五輪アジア2次予選を戦う山村。この日の試合で出た課題を再び改善しつつ、まずは来週、チームにとっての大一番を突破する。

[写真]同点ゴールをアシストした山村(8番)

(取材・文 吉田太郎)

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