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日本vsペルー 試合後の選手コメント

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[6.1 キリン杯 日本0-0ペルー 東北電ス]

 日本代表は1日、キリン杯第1戦でペルー代表と対戦し、0-0で引き分けた。前半は3-4-3、後半は4-2-3-1で戦ったが、90分間を通して決定的なチャンスはほとんどなく、終盤のピンチはGK川島永嗣が再三の好セーブでゴールを守った。
以下、試合後の選手コメント

●FW関口訓充(仙台)
―初先発だったが?
「先発はミーティングで言われた。自分のリズムでやろうと思っていた。こないだのアルゼンチン戦と比べれば、ある程度できた部分もあった。ズレの部分はもっとコミュニケーションを取れば修正できる。ミスは出たけど、ある程度自分のリズムでできた。もっとコミュニケーションを取れば、自分の良さを出せると思う」
―守備面は?
「取りどころを監督から言われていて、そこからいこうと思っていた。いくタイミングがもっと分かれば、いい守備ができると思う。反省するところは反省して、次につなげたい」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
「攻撃になったときにもっとパワーを持ってやらないといけない。ゴールまで遠かったのもあるし、その部分を出せなかった。初めて(3-4-3を)やったというのもあるし、いろいろと時間もなかったけど、やりたいことが何なのか、もっと突き詰めてやらないと。ボールを回して崩して取るのか、崩すにしてもクロスなのか、中からいくのかとか明確にしないといけない。今日は裏もなかったし、裏を取るタイミングもなかったので、自分たちも迷いながらサッカーをやってしまった」
―試合全体を振り返ると?
「最終的に僕らがピンチをすごい迎えてしまって、見ている人には僕らのやりたいことが見えない試合だったと思う。新しい選手も入って、久々の試合で、攻撃に厚みがなかった。反省の残る試合だった」
―3-4-3のシステムは?
「サイドから攻めるのか、中から攻めるのか、はっきりしなかった。一人ひとりが動いていかないと、このサッカーはできない。コンディションの問題もあったと思うけど、やるからには連動しないといけない。W杯予選まであと2試合しかないし、自分たちがどういう狙いを持ってやるのか、明確にしないといけない」
―ボレーシュートのチャンスもあったが?
「あそこで決めないといけないし、決めないまでも冷静にシュートを打たないといけない。自分は攻撃の選手なので、もっとバイタルエリアに入っていかないといけなかったけど、今日はそこまでの馬力もなかった。代表の試合は特別だし、勝たないといけない。もっと激しい試合をしないといけないし、ペルーの方が激しいゲームをしていたと思う」
―W杯予選まであと2試合だが?
「やりたいことを明確にして、チームとして戦えるチームにしないといけない。この合宿を大切にして、自分たちのやりたいことを試合で体現したい」

●FW本田圭佑(CSKAモスクワ)
―後半から出て流れを変えたかったが?
「流れを変えるのは当たり前。その度合いが物足りなかった」
―攻撃の回数が少なかった。
「一人でどれだけ変えられるかと思ったけど、メンバーも変わって、共通理解というところで全然ダメだった。本来なら前半に相手をバテさせて後半勝負に持ち込みたいけど、後半からやろうとしてもうまくいかなかった」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「最後に怖い時間帯もあったが、小さいミス、ボールの取られ方が悪かったり、そのあたりの集中力を欠いたところも間違いなくあった。今日みたいな試合は、正直やってはいけないと思う。次に向けて約1週間あるので、ここでしっかり集中してやっていきたい」
―前半の3-4-3には課題も多く見つかった?
「メンバーも新しい選手が結構いたし、フォーメーションも新しいし、相手も前からプレッシャーに来て、本当にいいチームだったので、その中でいろんな要素が重なって、なかなか難しいかなというのがあった。でも、新しい何かをやるときは本当にリスクもある。最初からうまくいくことはないと思う。何が悪かったかというのをしっかりと見て、映像も見て反省して、次につなげることが大事かなと思う」
―何が問題だった?
「やっていて感じたのは、監督としてはサイド攻撃をもっともっと増やしたいと考えていたのだろうけど、そのサイドに入るまでに時間がかかり過ぎた」

●MF西大伍(鹿島)
―監督から何度も指示を受けていたが?
「ポジション取りとか、目の前だったので言われていた。『前に行け』とか。後ろになかなか任せられなくて、ポジションが後ろになった。もうちょっとやっていかないと」
―先発は驚いた?
「今日言われたけど、ウッチー(内田)がケガをしたので、考えてはいた」
―5バックになる場面が多かったが?
「5バックにならないようにやりたいと考えていたけど……。(両サイドハーフの)どっちかが押し上げることができればよかった」
―栗原との関係がうまくいかなかった?
「そこらへんのコミュニケーション、コンビネーションをもっとやっていかないといけない。相手が3トップで、少し戸惑いはあった」
―ハーフタイムで交代となったが?
「最後の方は慣れてきたところもあった。もう少しやりたかった」

●MF森脇良太(広島)
「少ない時間の割には自分の持ち味を出せたと思うけど、プレスのところとかもっとこだわってやらないといけないと思った」
―ベンチから呼ばれたときは?
「呼ばれて『やってやろう』という気持ちだけだった。これまで自分は何試合もミスしてきた。代表でミスを恐れたらもったいない。その気持ちがああいうプレーにつながった。緊張はなかった。相手のスピードがどれほどか把握をしていなかったので、間合いをもっと詰めてやればよかった。次、チャンスがあればもっと1対1のところを対応したい。やれないことはないと思っている」
―監督からの指示は?
「特に大きな指示はなかったけど、攻撃になったらアグレッシブにやるように言われた。もう少しやりたかったし、先発で出られたらよかったけど、少ない時間の中で自分の持ち味をある程度出せたと思う」
―デビュー戦。緊張した?
「緊張はまったくなかった。正直、むしろチャリティーマッチの方が緊張した。自分は何試合もミスしてきたが、委縮してしまってはもったいない。だから緊張はなかった」
―感じたことは?
「守備ではJと世界の差、スピードの面でどれだけ速いのかが分からなかったので、もう少し間合いを詰めて対応していけばよかったと思う。でも、十分に自信を持ってやっていける。まだこれがスタート」
―3バックの時間帯にも出たかった?
「どのポジションでも構わない。今日はピッチに立つのが大事だった」

●DF栗原勇蔵(横浜FM)
「3バックは練習でもそんなにやる時間がない中、ぶっつけ本番的なところもあった。半信半疑で探り探りやっていたところがある。もっと声をかけながらできればよかった」
―試合の感想は?
「前半は多少やり慣れていない感じだったけど、でも守備に関してはそれほどやられることもなく、ある程度は守れていた」
―5バックのようになる場面もあったが?
「そうなると重くなるから、あまり良くないのだと思う。まあ、ちょっと探り探りやっていたから、そういうことになってしまったところがあった」
―西は後ろを気にしていた?
「もう少し押し上げられればよかったのかもしれないけど、こっちも少し半信半疑なところもあった。でも、やっぱり一番怖いのは裏だから、まずそこを守ってくれた」
―後半、4-2-3-1にしてよくなった?
「動きに迷いがなくなったとか、スムーズになるとかあったのかもしれないけど、それが最後までいい形になることが今日は少なかった」

●DF伊野波雅彦(鹿島)
―途中交代だったが?
「足がつった」
―前半はうまくいかなかった?
「高い位置で時間をつくることがあまりできなかった。相手が引いていたというのもあるし、3バックで1トップを見るという形になって3対1になってしまうこともあった」
―3バックと4バック、どっちがやりやすい?
「どっちのフォーメーションになるか分からないし、(チェコ戦は)いろいろな選手が戻ってくる。どちらでも、前でタメをつくれる状況じゃないといけない。行ったり来たりすることが多かった」

●DF安田理大(フィテッセ)
―途中交代だったが?
「これからというときに相手と交錯して、打撲だと思うけど、足がピリピリした。初めて電気が走ったような感じで、やめた方がいいかなと思って、自分から交代してくれと言った」
―3-4-3の左サイドだったが?
「攻撃のときにもっと出ていきたかった。時々サイドでフリーでもらったときもあったけど、数的優位をつくって崩せればよかった。サイドで崩せていれば、もっといい攻撃ができたと思う」
―守備面は?
「カウンターに気を付けろと言われていたし、ファルファンがスピードがあるのは分かっていた」
―2年4ヵ月ぶりの代表戦だったが?
「久しぶりに出られたのはうれしい。積み重ねていけば、もっといいプレーができると思う」
―後半は4-2-3-1の左SBでプレーしたが?
「フォーメーションは監督が決めるものだけど、個人的には後半の方がやりやすかった」
―手応えは?
「攻撃ではもっと起点になれと言われていた。サイドで自分が前に出ていったときは数的優位ができていた。もっと前に推進力を出して、(相手の)脅威になりたかった」

●DF今野泰幸(F東京)
「(東北の被災者が)僕が活躍している姿を見てくれるとうれしい。自分は意識せずに一生懸命やりたい」

●DF長友佑都(インテル)
「もうちょっと自分たちのボールにして、落ち着いて回せればよかった。外から見ていても、自分たちのミスも多くて、相手にペースを握られた場面も多かった。そこが課題だと思う」
―途中出場の指示は?
「入っていくときは特に指示はなかった。サイドハーフをやると言われただけ。求められていたのはサイドからどんどん仕掛けてチャンスをつくること。ミチ(安田)ともっとやりたかった。あいつも攻撃が好きだし、終わったあと『もっと(長友)佑都とやりたかった』と言っていた」
―前半をベンチから見ていてサイドの動きはどうだった?
「もっと攻撃的にいきたかったけど、タメができてなかったので、ミチも難しかったと思う。僕自身、3枚でやりたかった。チャリティーマッチでしか試していないので」
―次はもっとよくなる?
「コンディションを整えたい。詰めていかなきゃいけないところもあるし、試合中に(本田)圭佑とも話したけど、だれが出ても同じパフォーマンスをしないといけない。だれが出ても、監督が求めているものを体現できないと、W杯では上にいけない」
―3バックはうまくいってなかった?
「サイドハーフが全体的に下がり過ぎてたと思う。5バックになる場面が多かった。上がるときは上がらないと攻撃できない」

●GK川島永嗣(リールス)
「前半はプレッシャーをかける部分ができていなかった。新しい選手がいる中でオートマチックにいかない部分もあるが、フォーメーションに関係なく自分たちの良さをいかに出すかが課題になる」
―これからやっていくべきことは?
「アジア杯で優勝していい経験ができたけど、目標はブラジルW杯。システムとして新しいことにチャレンジしていかないといけない。まだ時間も必要だけど、時間がない中でも一つひとつやっていかないといけない。ただ、もちろん結果にこだわってやっていかないといけない。こだわりながら、チャレンジしていかないといけない」

●GK東口順昭(新潟)
「(ベンチから)戦術面の確認をさせてもらった。(川島のプレーは)押し込まれたときにしっかり耐えることできていた。見習わないといけない。参考になった」

(取材・文 西山紘平、吉田太郎、矢内由美子)

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