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豪州戦に続く“連発”、2得点の大迫「まだ取れるところはあった」

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[6.8 練習試合 U-22日本代表5-0湘南 保土ヶ谷]

 2得点にも満足しなかった。2-0で折り返した後半開始から出場したU-22日本代表FW大迫勇也(鹿島)は後半12分、MF原口元気の右クロスをフリーで頭で捉え、追加点。同25分にもPA内のこぼれ球を拾ってゴール前の混戦を抜け出し、角度のない位置から左足でゴール右隅に流し込んだ。

 19、23日にホーム&アウェーでクウェートと対戦するロンドン五輪アジア2次予選前、最後のテストマッチ。10日のメンバー発表を2日後に控え、アピールの2発でもあったが、「まだ点を取れるところはあった」と貪欲に語った。

 4-2-3-1がファーストチョイスの関塚ジャパンでFWに与えられる枠は一つ。現状はFW永井謙佑が絶対的なエースとして君臨するが、大迫も控えに甘んじているつもりはない。

「ゴール前のセンタリングに対する入り方を意識した。ゴール前でしっかり仕事をしようと思った」

 豊富な運動量で守備にも貢献する永井と比べ、守備面に課題はあるものの、ゴール前の嗅覚は永井にも引けを取らない。後半32分にはMF山口螢のスルーパスに反応してゴール前に抜け出したが、シュートは枠を外れ、同43分、DF吉田豊の左クロスに合わせたヘディングシュートはミートし切れなかった。

 本人が言う通り、決定力に課題は残したが、永井がシュート0本に終わったのに対し、ゴール前で相手の嫌なポイントに入っていく感覚は大迫ならではのものだ。1点の持つ意味が重くなる五輪予選。点が欲しい局面で大迫には切り札としての期待もかかる。

 後半32分からの出場で1得点を決めた1日のU-22オーストラリア代表戦(3-1)に続く“2戦連発弾”。11日のJリーグ山形戦に向け「まずはJリーグでしっかり結果を出せるように頑張りたい」と意気込む大迫は、景気付けの一発でU-22代表に再合流するつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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