[6.19 五輪アジア2次予選 日本3-1クウェート 豊田ス]

　関塚ジャパンでの国際試合11戦8発のエースFW永井謙佑が17日に負った左足首の負傷により先発を回避。この日先発を告げられたというFW大迫勇也は後半16分に1ゴールを決めて役割を果たしたものの、試合後は反省の弁を繰り返していた。

　永井に代わり、4-2-3-1システムの1トップを務めた大迫は中盤でのパスワークに参加しつつ、サイドのMFをタッチライン際から追い越す動きやクロスへ身体ごと飛び込むプレーなど前線で何役もこなし、“スピードスター”永井とはまた違う持ち味を発揮した。そして後半16分にはMF山崎亮平のスルーパスに反応。完ぺきなコントロールから、飛び出してきたGKの脇を的確に右足で射抜いてチームにダメ押しとなる3点目をもたらした。

　右手を握り締めて喜んだ大迫だったが本人は「チャンスはたくさんあったんで、もっと決めたかった。とにかく決めたかった」と明らかに不満げ。「期待に応えられなかった?」という問いに対しても静かに「はい」と頷いた。

　この日チームが放ったシュートは計22本。自身もSB酒井宏樹の絶妙なクロスなど決定的な形からシュート計4本を放った。ただ、圧倒的に相手ゴールへ攻め続けながらチームは“物足りない”3ゴールで試合終了。一方的だった試合展開をスコアに反映させることができず、大迫はその責任を感じているかのように映った。それだけに「(アウェー戦では)決めるところでしっかり決めたい」と次戦(23日)での爆発へ力を込めていた。

「結果を出し続けることが大事」。交代出場直後にゴールを決めたオーストラリア戦(1日)、そして1ゴールを決めたこの日も大迫はこの言葉を口にした。世代屈指のストライカーはゴールでその存在感を発揮し続ける。　

(取材・文　吉田太郎)