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[MOM449]静岡学園DF伊東幸敏(3年)_世代屈指の超攻撃的SBが「目標」のゴール

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ
[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[7・3 高円宮杯プレミアリーグイースト第7節 東京Vユース1-1静岡学園高 ヴェルディG]

 名門が誇る超攻撃的SBが目標をひとつ達成した。静岡学園高の右SB伊東幸敏主将は昨年、レギュラーとして全日本ユース選手権4強などに貢献。圧倒的な運動量とスピードでサイドを上下動し、その正確なクロスで決定的な仕事をしてのける高校年代屈指のSBだ。

 今シーズンは右足の負傷を抱えながらのプレー。週末に訪れる公式戦のために練習量を落としながらの調整が続いている。だがチームにとって欠かせない戦力は東京Vユース戦も先発フル出場し、スピードで相手を振り切ってからクロスを連発。コンディション不良が影響してかその精度は自身の思うレベルには程遠かったが、現在できる範囲の攻撃力でも十分に相手の脅威となることを実証した。そして0-1で迎えた後半12分、「目標」を果たす。右サイドを駆け上がった伊東はクロスを警戒する相手守備陣の意表を突く右足シュート。右側に重心を傾けていたGKの逆を突いたシュートはGKの手を弾いてゴールへと吸い込まれた。

「前半半ばから上げてもいいボールがいかないので『次いったら打ってみ』、と言われていた。それで次は打とうと決めていた」と振り返った主将は「今年の目標はSBで点を取ること。目標を達成できてよかった」と微笑んだ。この日はU-18日本代表の吉田靖監督が会場を訪れていたが「攻撃参加では誰にも負けたくない」と言い切る超攻撃的SBがその攻撃力でU-18代表入りへ向けてもアピールした。

 ゴールは決めたが満足はしていない。「攻撃のセンタリングまでいった数は悪くないけど、精度が悪い。それができないと決定的な仕事する選手になれない」。個人としてはプロ入り、そしてチームでは全国制覇と高い目標を持っている。だからこそチームとして、個人としても評価を得た昨年以上の成績を残す。「技術も含めてスーパーなチームになりたい。昨年のキャプテン、テギ(日本高校選抜DF金大貴)くんを近くで見てきた。気持ちが折れそうなときに、あの声で盛り立てられた。ボクは精神的な部分でも、プレーでもテギくん以上にチームを引っ張りたい」。爆発的な突破力を右SBとして精神的支柱としてこれからの試合でも結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
特設:2011 プレミアリーグ

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