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[総理大臣杯]「トーナメントに勝つDNAがある」08年大会王者・大阪体育大が北教大岩見沢校に勝利!!

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[7.5 総理大臣杯2回戦 北海道教育大岩見沢校0-1大阪体育大 J-GREEN堺]

 08年大会王者の大阪体育大(関西2)が初出場の北海道教育大岩見沢校(北海道)に1-0で勝利した。大阪体育大は7日に行われる準決勝で3年ぶりの決勝進出を目指して、明治大(関東3)と対戦する。

 両チームがメンバー構成に頭を使いながらも、その理由は対照的だった。北教大岩見沢校の越山賢一監督は「本職のFW3人がおらず、台所事情が苦しい」と苦慮した一方、1回戦で退席処分を受けた坂本康博監督に代わって指揮を執った大阪体育大の北村公紀コーチは「コンディションを考えて主力を休ませた」と連戦を見越した選手起用。そのチーム状態の差が結果にも表れた。

 それでも、最初の決定機は北教大岩見沢校に訪れた。前半10分、MF内田圭祐(4年=習志野高)が左サイドを突破し、クロス。フリーのMF阿部大翔(3年=千歳高)が合わせたが、渾身のシュートはGK松本智広(4年=奈良育英高)に弾かれる。

 これが分岐点だった。守護神のビッグプレーで流れを引き寄せた大阪体育大はDFラインの背後にボールを送ってFW脇睦(3年=三重高)とFW山本大稀(2年=米子北高)を走らせ、セカンドボールに2列目の選手が詰める。シンプルに攻撃を組み立て、北教大岩見沢校を押し込んだ。

 前半だけで何度となくCKを獲得。左CKを担当した山本は「直接ゴールに入る球筋を意識した。そうすれば何か起こるから」と語った。その狙いが的中したのが前半44分、9本目のCKだった。山本の蹴ったボールがスクランブルを起こし、こぼれ球をMF松澤憲伸(4年=東海大付第五高)がシュート。一度はGK岩田健太郎(4年=札幌U-18)が弾いたが、脇が押し込み、大阪体育大が先制点をもぎ取った。

 後半に入っても、やることは変わらない。シンプルに裏を狙い、最後はシュートで終える。「中途半端なつなぎは、グラウンドが悪いので避けた」(北村コーチ)という明確なサッカーで試合の主導権を譲らず、時間は経過。セットプレーの1点で逃げ切った大阪体育大が、点差以上の完勝でベスト4進出を決めた。

以下、試合後のコメント

▽大阪体育大
●北村コーチ
「メンバーを代えたのは、坂本監督の勝負勘もある。大体大にはトーナメントに勝つDNAみたいなものがあると思う。今日はそれが当たった試合。選手にはリスクマネジメントを意識させたが、よくやってくれたと思う。次の明治はあまり詳しくは分からない。ただ、今日観た試合より、本来はもっと繋いで来るチームのはずなので、ウチはそこを狙いたい」

[写真]CKを押し込んで値千金のゴール!!

(取材・文 関西学生サッカーPRESS ハヤシ ヒロヒサ)
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