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[総理大臣杯]インカレ王者・関西大に続き、夏の日本一決定戦は大阪体育大が戴冠!!関西勢が勢いみせる

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[7.9 総理大臣杯・決勝 大阪体育大1-0中央大 金鳥スタ]

 大阪体育大(関西2)が中央大(関東2)を1-0で下し、夏の大学日本一決定戦を制した。関西勢が総理大臣杯で優勝を果たすのは、これが3年ぶり8度目のことになった。最多25回に渡って頂点に立つ関東勢に次いで2番目の数字だ。昨冬の全日本大学選手権は関西大が制しているため、大学の2大大会で関西勢が連続優勝する快挙を達成した。

 試合後、大阪体育大の坂本康博総監督は「これで関西が勢いづいたという実感? 全くございません」と一言。「我々が頑張るほど関東は来ますので。関東はこれでさらに奮起してくるんじゃないかと思う。それでお互いの学生のレベルが上がるのが、大学サッカーのレベルを上げる一番の要因だと思います」とコメントした。

 大学サッカー界は関東のレベルが頭一つ抜けていると捉えられることが多く、実際に全日本大学選抜メンバーの23人の内、21人が関東大学リーグに所属する選手たちだ。同選抜を率いる中野雄二監督は「関西や他地域で良い選手がいるということで、(選抜に)呼んでみても、長期的な遠征で見ると、どこかでコンディションが落ちたり、同じ質でのパフォーマンスができない。やはり、年間を通してレベルの高いリーグでやっている関東の選手が安定して質の高いプレーができる」とその理由を話す。

 しかし、その状況が他の地域の選手たちにとって、関東撃破へのモチベーションとなっていることは確かだ。「全日本大学選抜は経験してみたい」と話す大阪体育大のMF山本大稀(2年=米子北高)は「自分自身、関東の方が上手いとは思ってます。でも俺らはチームでそういう相手を上回れる。きょうの試合も関西の意地があったので、関東だけには負けたくなかった」と力を込めた。

 関東が偏重されやすい大学サッカー界において、他地域が快進撃をみせるのは、全体のレベルアップに大きくつながるはずだ。今大会では東海第2代表の浜松大がベスト4入りを果たしたほか、北海道教育大岩見沢校がベスト8入りを果たすなど、多くの地域が結果を残した。その先頭を関西勢が走り、大学サッカーのレベルをさらに引き上げていく。

(取材・文 片岡涼)
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