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田代の2発&小笠原の50mロングシュートで鹿島が連敗ストップ

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[7.31 J1第19節 C大阪1-3鹿島 長居]

 鹿島アントラーズがFW田代有三の2得点とMF小笠原満男の約50mのロングシュートで3-1で逆転勝ちし、連敗を2で止めた。

「また先制されて、前節の悪い流れが来たかと思ったけど、徐々にボール回しができるようになって、その中で運よく点を取れてよかった」。試合後のインタビューで田代は正直な感想を口にした。前半22分にボーフム移籍の決まったMF乾貴士にミドルシュートを叩き込まれ、3試合連続で先制点を許す苦しい展開。しかし、相手のミスを逃さず、田代の2ゴールで逆転に成功した。

 前半38分、左サイドのFKからMF野沢拓也がゴール前にクロスを上げると、GKキム・ジンヒョンがキャッチ。鹿島の選手が急いで守備に戻る中、田代だけはキム・ジンヒョンの背後に隠れるようにぴったりと付いていた。田代の存在に気付かなかったキム・ジンヒョンはボールを足元に転がし、いざキックしようとした瞬間、すかさず田代がボールをカット。無人のゴールに難なく流し込み、同点ゴールを奪った。

 ピッチに仰向けに倒れ込み、ショックを隠せないキム・ジンヒョン。動揺するC大阪守備陣の混乱に一気に突け込んだ。前半ロスタイム、再びFKからセカンドボールがゴール前に浮くと、不用意に飛び出したキム・ジンヒョンはボールに触ることができず、田代が高い打点からヘディングシュート。これもまた無人のゴールに吸い込まれた。

 C大阪の連続ミスを突き、試合をひっくり返した鹿島は後半のC大阪の反撃も体を張って跳ね返す。後半35分にはPKを与えたが、この絶体絶命のピンチにはGK曽ヶ端準が立ちはだかった。MFキム・ボギョンのキックを横っ跳びでセーブ。2-1のまま終盤に入ると、後半ロスタイムには前がかりになるC大阪に対しハーフウェーライン付近でボールを奪った小笠原が、前に出ているGKの位置を見逃さず、約50mの距離からループ気味のロングシュートを決め、3-1と試合を決定付けた。

 相手のミスに助けられた格好とはいえ、下位に低迷しているチームにとってはどんな形でも勝ち点3が持つ意味は大きい。田代は「ふがいない試合ばかりして、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と、勝利後とは思えないコメントも口にしたが、「よくなったり悪くなったりの繰り返しになっているけど、次はホームでできるし、選手一人ひとりが気持ちを出してサポーターと一緒に勝ちたい」と、次節8月6日のホーム山形戦での連勝を誓っていた。

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